猫が一匹おりま“した”

日本の某所でPIとしてスタート

Japan 2017

しばらく(といっても1週間程度)日本に帰ってました。用事は完全にビジネスで、プライベートな目的ではありません。

 

毎年ルフトハンザで帰ってるんですが(直行便なので)、今回は予算節約のために中国東方航空とかいう聞いたこともないような怪しい航空会社を使いました。全く持って申し訳ないですが、中国という文字が入っているモノはとりあえず信用しないようにしています(超偏見)。上海経由になりますが、値段はルフトハンザの半分でした。正直、まともに運行されるのかどうか不安しかありませんでした。

 

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中国東方航空の場合、フランクフルト空港でのチェックインはターミナル2になります。大体しょぼい航空会社はターミナル2に追いやられているイメージ。そして、入っているお店もターミナル1よりショボい。でもここには展望デッキあるんですよね、有料だけど。飛行機撮影できますが、前面金網フェンスになってて、一部だけレンズを出せる場所がある程度なので、若干不便。

なお、今回の旅行では一眼レフカメラは持ってこなかったので、全ての写真はスマホで撮ったものです。あしからず。

 

さて、不安感満載の中国東方航空のチェックインカウンターでチェックイン。チェックインはさすがに普通でした。どうやらスーツケース2個預けれるらしく、太っ腹と思うと同時に逆に不安感が増すことに。

 

まず何が不安だったかというと、それは時間通りに飛ぶのかどうかというところ。行きのフライトではトランジットが2時間ぐらいしかないので、遅れられると乗り継げないとかロストバゲージとかそういうパターンになるんでないかと思っていたのですが、実際はいたってフツーに定刻通りに出発しました。とりあえずは一安心。

 

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機内はどうせボロかったりするんだろうなーと思っていたら、ところがどっこい、意外なことに機材はとても新しかったのです。ディスプレイは大きめで、USBコネクタもあるし、収納ポケットが大きく複数あり、使いやすかったです。なお、今回のフライトでは機内は空席だらけで、隣の席に思いっきり足伸ばせて快適でした。出てきた機内食は、まぁこんなもんかなという感じ。ルフトハンザと大して違いはありません。

機内映画は基本英語+中国字幕みたいなパターンでした。見てませんが、1~2本ぐらい日本語の映画もありました。

ちなみにわたくし、スターウォーズ・ローグワンを見ました。とても面白かったです。デス・スターが超火力すぎてファンタジーっぽくなりちょっと萎えるんですが、っていうとシリーズ否定になってしまうか。あと、「ラーカイラムでアクシズを押すんだよ」的なシーンがあってワロてしまいました。

 

他には見たい映画もなかったので、後はずっと音楽を聴いていました。本を読もうと思ったのに全く集中できず、1ページも読まなかった・・・

 

フライト中はボーっとしながら、このまま飛行機が墜落してシねたら楽になれていいのになぁ、とか正直思ってたんですが、フライトは超安定してました。最近こんなことばかり考えてます。本格的に病気かもしれません。

 

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そんな感じでボケーっとしてたら、上海浦東国際空港に着きました。トランジット用の道がわかりにくくて、長時間フライト後の思考停止もあり、なぜか入国審査に並んでしまってました。

さて、中国では金盾というファイアーウォールのためインターネットは規制がかかっています。空港では一応Wi-Fiにつなぐことが出来ましたが、Google全部、TwitterFacebookWikipedia、Line、2chなどなど、軒並み接続不可でした。さらに、VPNまで使用不可という気合の入れっぷり。一方、Yahoo Japanは接続でき、よくネタにされている「天安門事件」というキーワードで検索してみたら、普通に検索できました。意外と抜け穴はある模様。とりあえず思ったことは、こんなファックな国には絶対住めん、ってこと。

 

お次は成田空港まで移動で、上海から3時間弱ぐらいで到着。成田空港の存在意義についてほんの少しだけ脳を稼働させて思考してみるものの、いらない子という結論に至り終わり。

到着後、ちゃんとスーツケース出てくるかなー、と不安になったものの、フツーに出てきました。結局、全てスムーズにいったわけです。値段の割に快適だったし、中国東方航空あなどれません。格安で欧州に行きたいならお勧めかも。

 

空港で安いデータSIMを買おうとしたら、全部売り切れててムカついて自販機をぶん殴りそうになりました。仕方ないので2G使い切りの高いヤツを買ったものの、最終的には旅中には1Gも使ってませんでした。

 

今回、どうでもいい学会が盛岡という街で行われたので、成田から盛岡まで電車で移動。電車から流れる景色を見てるのが大好きなので、電車移動は苦にならないのですが、今回はあまりにも眠すぎてずっと寝てしまってました。

 

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そんなこんなしてたら、ようやく、よーうーやーく、盛岡にたどり着きました。いくら旅行大好き人間の拙者と言っても、さすがにここまで来るのは遠くてしんどかった。しかもイースター旅行の疲れも残ってたし、風邪もぶり返すしで、体調は絶不調。

 

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さて、盛岡には三大麺なるものがあり、冷麺・じゃじゃ麺・わんこそば、がそうらしいです。まずはそのうちの一つである冷麺を、到着して速攻で食べに行きました。栄養補給で風邪を治すぞってね。

 

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ぴょんぴょん舎」というお店が有名らしいと聞きつけた特派員は、さっそくその「ぴょんぴょん舎」で冷麺と焼き肉セットを注文。冷麺もまぁおいしかったのだが、それ以上に焼き肉がうますぎた。焼肉メインでもよかったんじゃねーかというぐらい。

 

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そして別の日には、こちらのじゃじゃ麺をいただきました。うどんの上にウ〇コが乗っているだけのように見えますが、うどんではなくて専用の麺らしく、またウ〇コのように見えるのは肉味噌です。食べ方としては、これらを全部グチャっとかき混ぜて食べます。

 

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じゃじゃ麺を食べ終わった後は、生卵を落としてスープと薬味を加え、チータンタンというシメのスープにします。味は薄めなので、お好みで調味料を追加したりします。

 

三大麺のうち二つ食べたし、じゃ、わんこそばも食べるかといったところですが、単純にチャンスが無かったので無理でした。まぁわんこそばって言っても、ただの「そば」だしなぁ・・・こちらはまたの機会ということで。

 

学会そのものは、語るに値せずというような内容でしたが、久々に自分と近い世代の方々としゃべると勇気付けられます。あと、会場のマイク係の学生さんと思われる方々が、質問者の所にマイクを全然持っていこうとしなかったという現象が散見されたのですが、あれはいったい何だったのだろうと今でも思います。あれがいわゆる、ゆとり&アスペというやつなのだろうか?

 

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学会後は、基本的には友人たちに会う旅になりました。第1弾としてまずは埼玉へ。埼玉は、何気に人生初上陸(のはず)です。安かったので西川口という駅の近くに泊まったら、どえらい風俗街でびっくりしました。頻繁に呼び込みかけられました。日本語でない言語も頻繁に聞こえてきて、ちょっと怖かったです。

 

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埼玉から、次は京都へ移動。新幹線の窓から、奇麗な富士山が見えました。いや、いい天気でした。ドイツではこんな日は1年でほとんどない。

 

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京都には3時間だけ滞在して、市内在住の友人と昼食。とんかつ定食食べちゃいました。

 

その後は実家のある地元へと移動。地元の駅にはすでに地元の友人が車で迎えに来ており、到着して速攻で飲み屋へ。

 

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いくつか頼んだメニューの中で一番印象的だったのが、こちらのホタルイカのアヒージョ。今回の訪日では、どうしてもホタルイカをできるだけ食べたかったので頻繁にオーダーしましたが、こういう調理方法は初めて見ました。

 

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後は実家に帰って、両親と回る寿司屋へ。20皿も食ってやった上に、当然のように両親に支払いをさせるというニートっぷりを発揮。

 

実家には結局1日しか滞在せず、お次はKB大学へセミナーをするため、とりあえず三宮まで電車で移動。

 

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宿泊先の隣が、この生田神社だったので、ちょろっと見て回ることに。どうやらこの神社、縁結びで有名な神社らしいです。縁結び占いなどといったものもあったものの、縁を結びたいと思う人が自分の心の中に1人たりともいないことを再確認して、悲しくなって退散しました。もう自分は人としてはシんでいるのと同じなのだろう。あとは肉体の消滅を願うだけです。。

 

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KB大学でセミナーをしたあとは、結構な高級料亭で懇親会。ありがとうございます。しかし、日本の大学はもう研究をするところじゃない的な話を聞かされ、憂鬱な気分になってしまいました。他大学の誰と話しても、大体皆同じことを言うので、やっぱそうなんだろう。そら、Natureにあんな記事も書かれるわ。もう日本はおしまいだ。

 

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とりあえず今回の訪日ですべきことは全て終えたので、三宮あたりをブラブラとショッピングしてたものの、三宮センター街の構造がよく理解できずにひたすら迷子になり続けました。心がシんでるだけでなく、脳もシに始めているようです。

 

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帰りは関空からのフライトで帰るのですが、神戸から関空の間を高速フェリーが走っており、なんか面白そうなのでそれに乗って関空まで行きました。三宮のポートライナー駅でポートライナーとフェリーのコンビチケットが売られてます。フェリーからまたボーっと流れる景色を見て黄昏れようと思ったものの、眠すぎて寝てしまってました・・・

 

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そんなわけで、関空からふたたび上海経由でドイツまで帰りました。丁度ゴールデンウィークだったこともあり、フランクフルト行きの便は人がいっぱいでした。

 

 

日本にいる間は目まぐるしく景色も変わり、友人たちと会ったり、学会会場では近い世代どうしでサイエンスの話をしたりと、それなりに満たされた時間を送ることが出来ました。しかし、ふと一人になった瞬間に気付いてしまうのが、自分の居場所は現在日本にないという事実。とはいえ、ドイツにも心安らぐ居場所があるわけでもなく、現実との乖離を感じるようになってきました。なんというか、自分を現世とつなぎとめる要素が不足しているという感じ。毎年日本に帰る度、自分の居場所が世界のどこにもないことを認識していってる気がします。

ここ最近、一人で人生を戦い続けることに疲れてきて、乗ってる飛行機が落ちてシねたらいいな、とか思っちゃうようになってしまい自分でも危なさを感じてます。実生活では弱音は誰にも吐かない性格なので、せめてあまり見られていないであろうこの場でちょっと弱音を吐いちゃおうというやつですが、根本的な解決にはなってないので、まぁ結局何も変わらず日々は続いていくのだろう。そのうち心が疲れ切って、何もできなくなってしまいそうで怖いです。

 

 

 

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バーゼル

ルツェルンを離れてドイツに帰る途中、スイスのバーゼルで途中下車して数時間ほど街を見て回りました。

 

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バーゼル中央駅。なんか見覚えのある駅構内だなぁと思ったら、前にスイスに来た時にはここで電車乗り換えたんでした。地下にコインロッカーがあるので、そこにスーツケースを放り込んで、出発。

駅前からトラムがあちこちに走ってますので乗ると便利なのですが、街の中心まで歩いてすぐっぽかったので、歩きました。

 

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駅前からElizabethanstrasseを歩くと、エリザベート教会が目に入ります。この写真から見て教会の左側には、バーゼル市立劇場があります。

 

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そのバーゼル市立劇場前にあるのが、このティンゲリーの噴水。その名前のままティンゲリーという現代芸術家が作った、機械式の噴水です。街の中心に歩いていく途中で目に入るので、思わず立ち止まる人がほとんどでしょう。

 

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そのまま道なりに歩くと、Barfüsserplatzという街の中心とも言える場所に出ます。上の写真の教会のように見える建物はバーゼルの歴史博物館になっており、その前は大きな広場になっています。また、この場所には複数のトラムが集まる駅になっています。

 

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Barfüsserplatzから歩いてすぐの場所には、バーゼルのランドマーク的な建物であるバーゼル大聖堂があります。一方、大聖堂の内部は割とシンプルでした。

 

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大聖堂の裏手に回ると広場になっていて、そこからはバーゼルの街を流れる大きなライン川を望むことができます。

 

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こちらは、大聖堂のそばにある大きな橋を渡って対岸からみた大聖堂です。大聖堂の前に船が停泊しているのがわかると思いますが、

 

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この船は大聖堂と対岸とを結ぶ渡し船になっています。ライン川の流れに流されないよう、ロープで支えられながら対岸まで移動しています。大聖堂から対岸までは歩いてもすぐなので、わざわざ乗るほどのものでもないのですが、これがバーゼルの名物の一つでもあるため、乗船する観光客も多いです。ちなみに有料です(確か1.6CHFだったはず)。

 

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そのまま対岸を歩いていると、Mittlere Brückeという橋にたどり着きます。この橋を渡って、再び街中に戻ります。

 

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Mittlere Brückeを渡ってそのまま歩くと、真っ赤な色で目立つ市庁舎があるMarktplatzに出ます。この周辺はショッピングやレストラン街になっていますが、この日はイースターマンデーだったせいか、ほとんどすべて閉まっており、閑散としてました。

 

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Marktplatzから通り沿いに歩くとそのままBarfüsserplatzに戻るのですが、ここで少し道を右方向に逸れてみます。

 

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すると、落ち着いた雰囲気の小道などを通りながら、旧市街らしい古い建物を見て歩くことが出来ます。若干坂道になっていますが、まぁ問題ないレベル。ここに特に何があるというわけではないのですが、このようにブラブラするのも旅の一つの趣かと。

 

その後はBarfüsserplatzに戻り、歩いて駅まで戻るのがめんどくさかったのでトラムに乗って帰りました。トラムは結構頻繁に走っているようで、便利です。

 

 

このようにバーゼルは数時間あればだいたい見て回れますので、時間があれば立ち寄ってみるのもよいかと思います。

 

 

 

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ルツェルン

フライブルクからさらに南下して向かった先は、ドイツではなくスイスのルツェルン。スイスの山にでも登って、アルプスを眺めながらひっそりと黄昏ようと思ったわけです。しかし現実、ルツェルンはスイスの代表的な観光地なため、観光客だらけでした。

 

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フライブルクから2時間ぐらいでルツェルン駅に到着します。いや晴れてくれー、と思っていたものの、空はどんより曇り空。フライブルクまでは、青空見えてたんですけど。

 

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駅前には、広大なルツェルン湖が広がっており、数々のクルージング船が出ています。下の写真を見るとわかりますように、ルツェルンアルプス山脈近くの街なので、奇麗な山々を街の背後に拝むことが出来ます。

 

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ルツェルン駅前から歩くとすぐに目に入るのが、このカペル橋。ヨーロッパで最も古い木造の橋らしく、過去に火災で損傷するものの再建され、いまだ形を保っているようです。橋のそばには塔がありますが、かつてここは監獄や拷問部屋として利用されていたそうです。

 

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カペル橋の天井部分には、ルツェルンの歴史について描かれた一連の画が飾られています。

 

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カペル橋の近くには、大きなイエズス会教会があります。教会前では、小規模の市場が開かれていました。教会の目の前を通ると、これが教会だと気付かずにスルーしてしまいがちですがまた、教会内は白を基調とした明るい内装になっており、一見の価値ありです。

 

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イエズス会教会から少し歩くと、Nadelwehrという堰があります。水が青々としてて奇麗でした。

 

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このNadelwehrの横には、シュプロイヤー橋というカペル橋よりは短めの橋があります。

 

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シュプロイヤー橋の天井には、カペル橋と同じく絵が飾られています。が、こちらは「死の舞踏」をテーマとして描かれているため、カペル橋の画よりはやや不気味な感じになっております。

 

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シュプロイヤー橋を渡り、少し坂を上るとムーゼック城壁という9つの塔がくっついた城壁があります。このうちいくつかの塔には登ることができ、ルツェルンの街を見渡すことが出来ます。下の写真奥に見えている高い山は、ピラトゥス山という山です(後述)。

 

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ムーゼック城壁を降りると旧市街が広がっており、ここはショッピング街だったりレストラン街だったりします。いくつかの建物には、見事な壁画が描かれていました。

 

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旧市街からちょっと歩くと、この記事の2枚目の写真でも目に入る2つの尖塔をもつHofkircheという教会に着きます。ルツェルン駅をでて、湖の対岸によく目立つ尖塔があるため、ここが気になる人も多いはず。残念ながら、内装は特に目を見張るほどのものではありませんでしたが。

 

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Hofkircheからやや北上すると、「瀕死のライオン像」という彫刻がある小さな公園があります。フランス革命時に、ルイ16世の警護を担当していた多くのスイスの傭兵が命を落とすことになったのですが、これら兵士の鎮魂のために刻まれた彫刻です。ここに訪れるまでは、小さい彫刻なのだろうと思っていたのですが、実際目にしてみるとかなり大きくて驚きました。

 

 

街の紹介はこれぐらいにして、本来の目的は山に登りたいということだったので、それについての紹介です。

 

当初はルツェルンから少し離れたところにある「ユングフラウ」という山を見に行きたかったのですが、どうにもこうにも現地の天候が優れないため、予定を変更してルツェルンのすぐそばにあるピラトゥス山に登ることに。

ピラトゥス山に登る方法の一つに登山鉄道を使うという方法があり、この登山鉄道は世界一の急勾配であるということで有名なため経験してみたかったのですが、調べてみると運行は5月からでした・・・

 

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というわけで、もう一つの方法であるケーブルカーを使って登ることに。まず、ルツェルン駅前のバスターミナルから1番のバスに乗ると、10分ぐらいでルツェルン郊外にあるKriensという街に着きます。写真は、バス停Zentrum Pilatusを降りてすぐの所。ここをまっすぐ歩いていきます。

 

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5-10分ぐらいすると、こちらのケーブルカー乗り場にたどり着きますので、ここからピラトゥス山頂を目指します。ケーブルカーは小さめで大人4人しか座れません。ちなみに、チケットは往復で70€ぐらいとやや高め。

 

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30分ぐらいすると、Fräkmünteggという中継駅にたどり着きます。ここで一度降りて、今度は数十人は入れる大きめのケーブルカーに乗ります。山頂まではすぐで、3分ぐらいで到着します。

 

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山頂にはちょっとしたお土産屋さんなどがあり、またホテルもあります。ここに泊まれば、奇麗な街の夜景とか夜空とかが拝めるのでしょう。天気さえよければ。あ、あとお金さえあれば。

 

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こちらは、山頂からみたルツェルン湖およびルツェルンの街です。山頂は標高2132mなので、それなりに目前に広がる景色も奇麗です。

 

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ルツェルンと反対方向には、アルプス山脈を望むことができます。3000m級の山ばかりです。やっぱスイスと言えばアルプス山脈だよね、という感じ。遠巻きですが、それでも奇麗です。

 

ぼーっと山をずっと眺めていたいところでしたが、まだ4月ということもあったせいかかなり寒く(たぶん体感0度付近)、体調不調も重なってしんどくなってきたので2時間ぐらい滞在してから下山することに。

しかし、下山完了したとたんに山頂は雲で覆われてしまったので、タイミング的には正しかったのかなと。下山途中でかなり多くのこれから登頂を目指す観光客とすれ違いましたが、あの方々はおそらく真っ白な景色を拝むことになったのでしょう・・・

なお翌日は山頂は吹雪になり、再び雪で覆われてしまったようです。

 

 

スイスに来たのはこれで2度目ですが、やはり街並みよりは自然が素敵な国ですね。訪れるなら天気のいい時がベストです。

 

 

 

(続く)

 

 

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フライブルク

4月にイースターで4連休あったので旅に出ました。が、おもくそ風邪をひいてしまって風邪薬で症状をごまかしながら歩き回ってました。ちなみにいまだに治ってない模様。

 

まずは南に向かおうということで最初に訪れたのは、フライブルク。たいして大きな街でもなく、見どころが多いわけでもないので、さっと見て回るだけにしました。

 

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フライブルク中央駅は、あまり大きくない駅でした。トラムの駅がくっついています。

 

フライブルクに着いてから宿泊先まで歩いてたら、路上でタバコすってる女の子がいて、その子がうちのラボにいた学生にそっくりだったので、似てる子がいるもんだなぁーと思ってたら本人でした。世の中は狭い・・・

 

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中央駅前の道をまっすぐ歩いていくと、すぐに大聖堂が見えます。中央駅からトラムが走っているので、トラムで移動するのも手ですが、歩いても余裕で移動できるレベルの街の規模です。わたくし、観光はなるべく徒歩と決めてますので、当然徒歩で移動。

 

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大聖堂に行く途中で右手に見えるのが、マルティン塔。この時はグッドフライデー中につき、店はほとんど閉まっていて閑散としています。

 

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フライブルクでは、ベッヒレ(Bächle)という水路が街中を流れており、フライブルクのシンボルの一つです。歩いていて気付かずに、ボチャっと落ちてしまわないように気を付けましょう。

 

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そんなこんなしてると、あっという間にもう一つのシンボルであるフライブルク大聖堂に到着しました。

本来ならこの教会塔に登れるらしいですが、現在は改装工事中につき登れませんでした。

 

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訪れた日に教会では午前中はミサをやってたので、入れたのは午後からでしたが、奇麗なステンドグラスなどを見ながら一休憩。静寂の中、心が落ち着きます。

 

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大聖堂の背後にある山のてっぺんに、展望台の様な何かが見えたので歩いて行ってみることに。

 

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山へと向かう途中に、シュヴァーベン門という門を通過します。この門の左手側が、山への道に通じています。

 

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ずいぶんと急な坂道を登っていきます。病気の身には、ややしんどい。

 

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それでも5-10分程度登ると広場があり、そこからは大聖堂とフライブルクの街を一望できます。

 

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広場からは、シュヴァルツヴァルト(黒い森) も見えます。

 

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広場からさらに歩いて、展望タワーのようなところを目指します。直線距離的にはそれほど離れていないはずなのに、迂回路を歩いてやたらと距離を歩かされる羽目に。

 

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わりと汗をかきながら、ようやくタワーに到着しました。ここから見る景色はさぞ奇麗なのだろう。

 

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・・・が、工事中につき侵入不可でした。ふざけんなよ、マジで・・・

上の写真の標識に書かれていた「Schlossbergturm gesperrt」の意味を理解しておけば、この事態は避けられたはずでしたね。。

正直なところ、街から見ててもタワーに登っている人の気配が全くなかったことから、なんとなく嫌な予感はすでにしてたわけですが。

 

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無駄に歩いたおかげで疲れたので、とりあえずビール。ビール飲んどけば風邪も治るんちゃうか、と思ったものの、より一層悪化してしまいましたが。

 

 

 

(続く)

 

 

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ヴィースバーデン

カッとなった頭を冷やすためにはやはりリフレッシュが必要だということで、お出かけ。

 

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そんなわけで、ヴィースバーデンにやってきました(写真は中央駅)。あまり聞いたことない街の名前かもしれませんが、なにげにドイツ・ヘッセン州の州都だったりします。

 

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駅前の道をずっとまっすぐに10-15分ぐらい歩くと、こちらのマルクト教会にたどり着きます。ある意味、目印的な建物。

ぶっちゃけヴィースバーデンは何か見るものがあるような街ではなく、わざわざ観光で訪れるような場所でもないわけですが、ではなぜここに来たかというと、

 

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実はここヴィースバーデンは温泉地であり、温泉に入れちゃうという特徴が。マルクト教会からそれほど離れていない場所に、カイザー・フリードリヒ温泉という浴場があるので訪れました。

 

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こちら、その温泉の入り口。なんかフツーの建物すぎて、全然気付きません。

内部は大きい浴場とサウナ部屋があり、バーもついてて、風呂上がりに一杯なんてのもできます。料金はどうやら滞在時間によって計算されるようで、1時間ごとにいくらと決まっている模様。

 

ちなみに、混浴&水着着用不可なので、老若男女関係なしにみんな中では裸です。後で知ったのですが、日本では混浴を全く見ませんしどことなく抵抗感がありますが(主に女性側に?)、これはちゃんと条例で浴場では男女別にするよう定められているんですね。一方ここドイツでは、ドイツ人はあまりそういうところ気にしないせいもあってか混浴はよくありますし、それ自体別に何とも思わなかったです。しかし、そんな場所に日本人の若いカップルが来ていて、最近の若い子は何考えてるかよくわからんな・・・、とか思ったのは拙者が年取ったからなのでしょうか・・・

 

それはさておき、温泉とサウナが気持ちよすぎて4時間も居てしまった。風呂は命の洗濯やなぁ。

 

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温泉からそれほど離れていない場所には、ちょっとした公園があり、ここにはKochbrunnenという源泉があります。

 

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観光情報によれば、本来ならここから温水が出ているはずなのですが・・・何も出ていなかった。。冬季は止めているのでしょうか?

 

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風呂上がりのビール。やっぱこれなんだよね。これがないとやってられないっす。

 

 

想像以上にサッパリしたおかげで、灰色に淀んでいた拙者の心は奇麗に洗い流され、とても爽やかな気持ちになりました。

 

が、その反動もものすごく、平日に戻った瞬間に一気に気分がどんよりしてまた心が真っ黒に塗りつぶされてしまった・・・ファー、タスケテクレー

 

 

 

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怒髪天を衝く

職場でカっと頭に血が上るようなことがあり、普段はベタナギの海の様な心を持つ自分にしては珍しくオオシケとなりました。

 

 

あまりにも頭に血が上ったのか、頭痛はするし、なんか頭皮の毛穴が全部開いたような感覚になるし、怒髪天を衝くという言葉はなかなか的を射た表現だなと思いました。

 

 

こんなことは社会人ならよくある話なのでしょうが、限界を超えると突発的に「もう辞めますさようなら」とか言ってしまいそうな自分がちょっと怖い。

 

 

まぁまてそんなことをしても何のメリットもないぞ自分、と言い聞かせながらクールダウンをはかった数日でした。

 

 

どうもわてはここのところ慢性的にイライラしてるっぽいなぁ・・・どうすれば心に余裕を持てるのだろう

 

 

 

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グラナダ

スペイン旅行最後の地は、グラナダです。コルドバから電車とバスを乗り継いで到着。グラナダの駅前に到着したものの、街中までの移動方法がよくわからなかったので、タクシーで移動。タクシーは結構安かったので、気軽に使うとよいかと。

 

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グラナダの街中を通る大きな一本道が、このグラン・ビア・デ・コロン通り(夜の写真なので全然よくわかりませんが)。この通りには、グラナダ空港行きのバス乗り場もあります。

 

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グラン・ビア・デ・コロン通りの終着点には、このイサベル・ラ・カトリカ広場があります。いくつかの道が交差し、待ち合わせの場所としてもわかりやすいので、人が集まりやすいです。そのせいか、警察の警備も万全。

 

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広場の近くには、グラナダの見どころの一つである、グラナダ大聖堂があります。距離的には広場からすぐなのですが、小道を入っていったところに入口があり、それが微妙に見つけにくいので、あらかじめ所在地を下調べをした方がよいかも。

 

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内部は広く、白い内装に金色の祭壇がよく目立ちます。レコンキスタ後に建てられたものなので、イスラム色は微塵にもありません。なお、入場は有料でした。お金を払ったまで見る価値があるか、というと微妙なところ。時間に余裕があるなら入ってみてもいいかも、というぐらいですかね。

 

さて、ではグラナダの主な観光スポットは何かというと、それはアルハンブラ宮殿です。イスラム建築の最高傑作と言われるこの宮殿を見に行くのが、グラナダを訪れる人の目的です。

その人気の高さからか、アルハンブラ宮殿の見学は入場数制限があり、事前予約が必須で、時間帯指定もあります。しかも、結構早い段階で売り切れたりするので、事前に早めにネットで予約しておきましょう。

 

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イサベル・ラ・カトリカ広場のすぐ近くに、アルハンブラ宮殿行きのバスが出ています。しかし、写真の通りあまり大きくないバスで、観光客が多い時は乗り切れませんでした。我々は何とかギリギリ乗ることが出来たものの、列の後ろに並んでた人たちは次の便を待つ羽目に。しかも、それほど頻繁に走っているような気配もなく。なるべく早めに行動した方がよいでしょう。 一応、歩いていくことも可能ですが、アルハンブラ宮殿は丘の上に建っているので、そこそこな距離の急な坂を登ることになります。

 

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バスで15分ぐらいすると、アルハンブラ宮殿の入り口に着きます。そこからまず、ナスル朝宮殿(Palacios Nazaries)まで直行しました。宮殿への入場はきっちり時間指定されており、その時間を過ぎると入場できなくなります。着いたばかりで宮殿の方角もよくわかってませんでしたが、とりあえず他の人についていってみようという安易な作戦で行動。

 

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10分ぐらい歩くと、やたらと人が並んで列を作っている場所がありました。どうやらこれはみな、入場待ちの人々のよう。

列に加わりしばらくすると、徐々に人が動き出し、建物の中に入っていきました。

 

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建物に入る前に、カバンを床に置けと言われ、なんじゃと思っていたら、警察犬によるセキュリティチェックがありました。この犬、仕事以外の時間は床にゴロっと寝転がってだるそうにしてましたが、ちゃんと仕事できる犬なんでしょうか。

 

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そしてついに、入場です。まずは、メスアール宮からスタートになります。ここを進むと、メスアールの間があります。

 

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 メスアールの間の壁には、とても細かい装飾が施されていました。アルハンブラ宮殿全体でこういう装飾が見られ、眺めているだけでも飽きません。

 

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メスアール宮の中には、小さな中庭がありました。正面に見えているのは、コマレス宮へと通じる扉と、そのファサードになります。

 

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こちらのアラヤネスの中庭に出ます。正面に見えるコマレスの塔が、水面に反射されて美しく壮大さを演出しています。この景色は、アルハンブラ宮殿の紹介として、割と目にしたことがある人も多いのではと思います。

 

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その後進むと、ライオンの中庭という場所に出ます。補修作業中につき、部分的に見れない場所がありました。この中庭の真ん中にある噴水を支えているのが、12頭のライオンであるため、そう名付けられているようです。遠くから見てる限りだと、ライオンには見えませんでしたが・・・

 

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ライオンの中庭のそばの部屋の天井は、このように八角形の形で出来ており、モカラベスという鍾乳石飾りが施されています。細かい装飾を目を凝らして見続けていると、首が痛くなってきますが、それほどに見事な装飾です。

 

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こちらもライオンの中庭のそばにある、諸王の間という場所。その名前は、天井にナスル朝の王が描かれていたことに由来するとか。

 

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こちらの天井にも、細かい鍾乳石の飾りが施されており、思わず見入ってしまいます。

 

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これまたすぐそばにある、二姉妹の間という部屋の天井です。ここにも、大変見事な鍾乳石の装飾が施されています。

 

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その後進むと辿り着くリンダラハのバルコニーという場所からは、リンダラハの中庭が見えます。突然現れる緑に安らぎを覚え、つい休憩したくなります。

 

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ナスル朝宮殿を出ると、パルタル庭園という場所に出ます。大きな池が、水鏡として、建物を映しています。

 

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庭園を離れアルハンブラ宮殿内を歩いていると、頻繁にこのきゃわわ(俗語)な生き物に遭遇します。本当にありがたい。。食べ物をちらつかせると寄ってくるが、食べ終わるとさっさと別の場所に去って行くのが、なんとも野良って感じ。

 

さてお次は、アルハンブラ宮殿内の他の場所も見学してみます。

 

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アルハンブラ宮殿には、アルカサバと呼ばれる要塞として機能していた場所があります。写真はアルカサバ内のアルマスの広場と呼ばれる場所で、ここには兵隊たちの住居があったそうです。

 

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アルカサバの奥の塔は、ベラの塔と呼ばれており、ここからグラナダの街を一望することが出来ます。

 

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ベラの塔の頂上から見える景色の一つとして、目の前に広がる白い街があります。これはアルバイシンと呼ばれる地区で、もともとはイスラム教徒の居住区でした。

 

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塔の上からは、グラナダ大聖堂も見えました。

 

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別の方角には、高い山が見えました(思いっきり雲がかかってますが)。こちらは、シエラ・ネバダ山脈という山脈で、3000m級の山々が連なっています。

 

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アルカサバを離れて次に訪れたのは、こちらのカルロス5世宮殿 。上が外観で、下は中庭の写真です。ナスル朝宮殿は別荘としての役割であったため、このカルロス5世宮殿が主に生活の場所として使用されたそうです。とってもイタリアっぽいデザインだと思ったら、この設計者のペドロ・マチューカという人物はルネサンス期にイタリアに滞在し、ミケランジェロの弟子をしていたそう。

 

内部を歩いて見て回るだけでなく、アルハンブラ宮殿の全景を遠くから見たかったので、お次は上でお見せしたアルバイシン地区へ移動しました。

 

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白い壁の家が並ぶアルバイシン地区は、このように細い坂道が続いています。結構ごちゃごちゃ入り乱れているので、迷います。スマホで現在位置を確認しながら、歩いていきました。ちなみに、スリやひったくりが割とある地区らしいので、あまり人の気配が無い道を歩くのはやめたほうがよいかも。自分は思いっきり真夜中過ぎに歩いてましたが、確かに一人では歩きたくないかも、って思いました。

 

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アルバイシン地区には、サン・ニコラス展望台という場所があり、ここからアルハンブラ宮殿の全景を見ることが出来ます。当然、人気スポットなので、観光客だらけです。

 

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そして、こちらが展望台から見たアルハンブラ宮殿。左側がナスル朝宮殿とカルロス5世宮殿で、右がアルカサバです。これで位置関係がよくわかるかと思います。奥には、シエラ・ネバダ山脈が見えています。日が暮れてくると、アルハンブラ宮殿のライトアップが始まるので、それを見るためにスタンバイしている観光客がほとんどでした。

 

とまぁこんな感じで、アルハンブラ宮殿を中心にグラナダの観光しました。冬でも気温がそれなりに温かいので、過ごしやすく、快適でした。

 

しかし、グラナダに来てアルハンブラ宮殿だけ見て終わりというのももったいない話です。

 

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アンダルシア地方って言ったらやはりフラメンコだよね、ということで、アルバイシン地区のレストランでフラメンコショーを見てきました。たくさん写真を撮ろうと思ったものの、歌と踊りの迫力がすごくて見入ってしまい、シャッター切るのを忘れてしまいました。

 

 

年末年始のスペイン旅行は、これで以上です。欧州の他の国々とは違った建築や文化が見られるため、個人的にはとても印象的でした。かつてナポレオンが、ピレネー山脈を越えた先はヨーロッパじゃない、と言ったそうですが、すごくよくわかる気がします。

 

 

スペイン・・・想像以上に素晴らしかったです・・・とてもオススメです。

 

 

 

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コルドバ

お次は、アンダルシア地方へ向けて移動です。まずは、コルドバへ。

 

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マドリードからコルドバまでは、距離の割には電車でかかる時間がそれほどでもなく、高速電車で2時間弱で到着できます。世界遺産であり観光の中心地であるコルドバ歴史地区までは、駅から歩いて10~15分程度です。

 

そしてありがたいことに、アンダルシア地方まで来ると、さすがに気温は再び高くなり快適になりました。だいたい、15℃前後でした。

 

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白い壁が多く並ぶユダヤ人街を通って歩いていくと、コルドバの中心となる観光地であるメスキータが見えてきます。奥に見えているのは、メスキータの鐘楼です。

 

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後ウマイヤ朝によって建造されたメスキータはイスラム教の礼拝堂、すなわちモスクです。拡張を繰り返し、非常に大きなモスクとなりました。メスキータの外壁には、イスラム建築に特徴的な、馬蹄アーチのデザインが見られます。

 

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こちらは、メスキータの中庭です。オレンジの樹が多く生えています。中庭には自由に入ることが出来ますが、メスキータの建物に入るにはチケット購入が必要で、この中庭で購入することが出来ます。

 

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年末年始は観光客も多く警備体制が強化されていたのか、アサルトライフルを構えた警官ががっちり警備していました。

 

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チケットを購入し建物の中に入ると、まず目に入るのがこの無数の馬蹄型アーチが並ぶ円柱の森です。メスキータの象徴と言える柱であり、建物内の広大な空間に約850本建っています。思わず声が出てしまうほどの美しさと壮大さです。

 

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メスキータ内を歩いていると、豪華な装飾が施された壁を見つけることが出来ます。こちらはミフラーブと呼ばれる、モスクには必ず存在する窪み部分です。ミフラーブはイスラム教の聖地であるメッカの方角を示しており、信者はこれを目印にお祈りします。

 

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ミフラーブの上部には、美しい天蓋がありました。こちらも装飾が細かく豪華です。

 

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イスラム教徒によりモスクとして使用されていたメスキータですが、その後、レコンキスタによりコルドバキリスト教勢力のものになると、このメスキータはキリスト教用の礼拝堂として使用されるようになります。そして、メスキータの一部を取り壊し、写真の礼拝堂を建造してしまいました。もともと円柱も、1000本以上あったそうです。

このように、メスキータはまさにイスラム教とキリスト教の融合であり、歴史的背景も含めて非常に特徴的な建築物となっています。

 

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メスキータのそばにはグアダルキビール川という川が流れており、メスキータの正面にローマ橋という橋が架かっています。その向かいにあるのは、カラオーラの塔という建物で、橋を守る砦として建てられました。今では内部は博物館になっており、この塔の上には登ることが出来ます(有料ですが)。

 

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カラオーラの塔の上からはメスキータがこのように見渡すことが出来ます。コルドバの撮影スポットの一つともいえる場所なので、登ってみてもよいのではないでしょうか。

 

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メスキータの近くのユダヤ人街には、花の小道とよばれる狭い小道があり、ここも一応観光スポットになっています。若干見つけにくいです。観光スポットといっても、白い外壁に花が飾られているっていうだけのことなんですが。

 

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白い壁のユダヤ人街は、歩いていて気持ちよく、特に天気のいい日は白がよく映えます。ユダヤ人街をふらふら歩くのも楽しいです。こちらはポトロ広場という、メスキータから歩いて5分程度の、小さな広場です。ここには、 小説ドン・キホーテにも登場した旅籠屋ポトロがあります。

 

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メスキータの近くにはアルカサルもあり、こちらも観光スポットです。この写真の右側の塔の根元に、入場口があります。

 

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塔の上に登ると、これまた周囲をぐるりと見渡すことが出来ます。このアルカサルは、コルドバキリスト教勢力に支配されてから建造されたものですが、イスラム教徒がキリスト教のデザインも取り入れながら建築したムデハル様式となっています。

遠くにはローマ橋が見えるのがわかるかと思います。

 

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こちらは、少し左を向いた写真。奥にメスキータの鐘楼が見え、位置関係がよくわかるかと思います。

 

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こちらは、メスキータの反対方面を見た写真で、アルカサル内の庭園が見えています。この庭園がアルカサルの見どころです。

 

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アルカサルの中庭には、オレンジの樹がたくさん植えられていました。

 

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アルカサルの庭園内には、オレンジの樹やレモンの樹がたくさん植えられていました。また、この庭園は水路や噴水を多く用いた、アラブ式の庭園となっています。オレンジの樹の剪定がユニークで面白いです。

 

とまぁ、このようにコルドバでは、街全体でイスラム教とキリスト教の融合が見られる 場所になっており、大変興味深い観光地です。マドリードからのアクセスもよいので、日帰り旅行も可能だと思います。

 

 

(続く)

 

 

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トレド

マドリードから高速電車で片道30分程度の場所に、トレドという街があります。非常に古くから存在する歴史ある街で、町全体が世界遺産に指定されています。またスペインを代表する画家である、エル・グレコが活躍した街としても知られています。

 

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こちらは、トレド駅。小さな駅ですが、外観がとても奇麗です。この駅前から、タクシー、ローカルバスなどがありますが、Hop-on Hop-off bus(2階建ての赤い観光バス)も出ています。トレド全景が見渡せる、ミラドールという展望台があるので、まずはそこへ行きました。ローカルバスは本数が少ないようでしたので、タクシーか観光バスが便利かも。歩いていくと、結構遠いと思います。

 

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観光バスに乗って、10分程度でミラドールに着きました。そして、こちらがその展望台から見た、トレドの全景です。街は、タホ川という川に囲まれています。

 

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こちらは、もうちょっと拡大したトレドの写真です。右上の建物はアルカサルと言い、スペイン語で城を意味します。左上は、トレド大聖堂です。

トレドだけではないですが、スペインは多宗教が融合した文化様式になっているため、普段自分が目にしている欧州の建築様式とは、非常に異なるので、なかなか新鮮です。

 

というわけで、展望台を後にし、街中に向かいます。観光バスを使うと、アルカサルの目の前まで連れて行ってくれるので、楽です。

 

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アルカサルの中には一応入ることができ、最上階には小さなカフェがありました。一応そのカフェからは、このように街が一望できます。目の前には、トレド大聖堂が見えていますので、そこへ向かいます。

 

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トレドの街は、建築物が密集していて周囲を把握しにくく、自分が今どこを歩いているのか見失いがちです。標識もしくはスマホGPSを頼りに、散策します。

 

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若干迷いながらも、トレド大聖堂に着きました。入場はオーディオガイド付きで有料です。

 

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内部はなかなか広く、ここはゴシック様式の教会となっています。

 

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こちらは教会内にあるとても大きな祭壇画です。キリストの生涯をあらわした彫刻群が飾られています。

 

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大聖堂内には、数々の絵画が展示されている部屋があります。この部屋の一番奥に見えているのは、エル・グレコの「聖衣剥奪」です。

 

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トレド大聖堂から、道に迷いながらも西方向へ移動すると、サント・トメ教会という教会があります。ぱっと見、全く教会であると気が付かなくて、どれが教会なんだと周囲をうろうろしてしまいましたが、ここが入口でした。ここには、エル・グレコの最高傑作と言われる「オルガス伯の埋葬」という絵画が展示されています。写真撮影厳禁でしたので、写真はありません。入場は有料で、教会内もごく小さく、実質的には絵を見るためだけにチケットを買うことになります。

 

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サント・トメ教会からさらに西へ歩くと、サン・フアン・デ・ロス・レイエス教会にたどり着きます。ここはトレドの街の端っこに位置するせいか、やや観光客も少なめでした。

 

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聖堂内はこのように、一見するとよくあるゴシック様式のデザインなのですが、 

 

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一部には、この天井のようにイスラム教の影響を強く受けたムデハル様式の装飾が見られます。まさに、多文化の融合といえる建築物です。

 

 

トレド自体は大きな街というわけではないので、徒歩でぶらぶらまわれます。街はとても奇麗で、歩いて見て回っても飽きません。マドリードを訪れたなら、必ず日帰りで1日観光することをお勧めします。なお、帰りの電車もあらかじめ予約しておいた方がいいかも。。筆者が訪れたときは、帰りの電車の座席が軒並み売り切れており、やや早めに帰らざるを得なくなりました。。あと、冬は結構寒いです。体感的には、マドリードより寒かったです。

 

 

 

(続く)

 

 

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マドリード

サン・セバスチャンで食を堪能した後は、再び電車に乗りマドリードを目指します。ダイレクトの接続ではなく、サラゴサで乗り換えでした。これまた移動に5時間ぐらい。スペインは思ったより広い・・・

 

マドリードの中央駅であるアトーチャ駅に着いた後、メトロで移動しました。

 

 

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こちらは、プエルタ・デル・ソルというマドリードの中心にある広場で、スペイン国道の起点にもなっている場所です。この地下にあるメトロの駅は、複数の地下鉄線の合流地点になっており、どこに行くにもアクセスがよいです。 マドリードに到着した当日はまさに、1月1日だったので、街は閑散としているかなと思ったのですが、この広場をはじめに、街中は人だらけでした。マドリードの大晦日は、ここでカウントダウンするので、その流れもあったのかも。

なお、マドリードは標高655mとやや高い場所に位置するせいか、サン・セバスチャンと同じぐらい寒かったです。

 

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こちらは、広場にある「クマとイチゴの樹の像」。どういう意味を持つのかはよく分かりませんが、マドリードの紋章にも描かれています。

 

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年明けすぐだったせいか、広場にはいくつかのキャラクターの着ぐるみがあれこれしてました。この某ネズミのキャラクター、中の人が思いっきり顔出ししてしまってましたが、これはディ〇ニー的には大丈夫なんでしょうか・・・

 

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プエルタ・デル・ソルのすぐ近くには、こちらのマヨール広場があります。周辺の建物には、カフェなどが入っています。広場の真ん中にあるのは、スペイン王・フェリペ3世騎馬像です。どうやら12月にはここでクリスマスマーケットが行われていたようで、いくつか小屋が残っていました。

 

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マヨール広場のすぐ隣には、このサン・ミゲル市場があります。この一つの建物の中に、多くの食品店が入っています。

 

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こちらは、サン・ミゲル市場の中です。それぞれのお店のほとんどはバルで、ここでも食べ歩きが楽しめます。ただ、閉鎖空間であるがゆえに、人が多い時はまともに移動できず、なかなか大変でした。

 

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こんな感じで、カウンターで軽く飲み食いできます。ほとばしる食欲が抑えられない。人が多すぎて、立ち食いも結構難しかったりします。 

 

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さて、サン・ミゲル市場から西へ歩くと、こちらの王宮にたどり着きます。残念ながら、この時は閉まっていて中には入れませんでしたが、本来は見学できるようです。

 

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王宮のすぐ隣には、アルムデナ大聖堂があります。こちらも閉まっていて、入れませんでした。

 

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こちらも王宮隣にある、オリエンテ広場。奥に見えるのは、フェリペ4世騎馬像です。その奥にあるのは、テアトロ・レアルという王立歌劇場です。

 

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オリエンテ広場前の通りを北上すると、スペイン広場にたどり着きます。ここでも何かの催し物をしていたようで、数多くのテナントがありましたが、全部閉まってました。

 

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スペイン広場からメトロで少々移動し、シベーレス広場という場所に着きました。目の前に見えているのは、シベーレス宮殿という建物で、マドリード市庁舎になっています。この大きな通りは、プラド通りと呼ばれ、南下してしばらく歩いていると、

 

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こちらのプラド美術館にたどり着きます。マドリード観光の代表的スポットの一つです。残念ながら、今回はスケジュールの都合上、入りませんでした。もし空いてたら、1時間ぐらいサっと見ようかなと思ったのですが、すでに夜だったのにもかかわらず、チケット売り場にはとんでもない長さの列が出来てました。

 

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今回マドリードを訪れるうえでの個人的メインは、こちらのソフィア王妃芸術センターです。プラド美術館からさらに南下していくとアトーチャ駅に着きますが、この場所はまさに駅前にあります。

ソフィア王妃芸術センターには、ピカソの「ゲルニカ」が展示されており、それが目的でした。また、ここは午後7時からは入場料が無料になるという、驚きのシステムになっています。そのため、こちらも長い行列が出来ていましたが、ここはさすがに頑張って待ちました。

というわけで、生の「ゲルニカ」を見てきました。ゲルニカのある部屋は写真撮影は禁止なので写真はありませんが、実物は結構大きかったです。自分がまだ小学生のころ、何かの授業でこのゲルニカを知ってから、ずっと記憶に強く残っていたのですが、今回ついに実物を見ることが出来て感無量です。

 

 

 

(続く)

 

 

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