アイスランド(1)
凱旋門賞の後は、パリ郊外のオルリー空港からアイスランドのケフラヴィーク国際空港へ。3時間ぐらいのフライトです。
空港について飛行機を降りて最初の感想は、「風強すぎ!」。とんでもない突風が吹き荒れてました。日本の台風でもこんな強い風は味わったことないっす。よく飛行機着陸できたなと思いました。
その後、予約していたシャトルバスで、アイスランドの首都であるレイキャビクまで移動。
レイキャビクそのものは、特に面白くもなんともないフツーの現代的な街で、たいして見るところもありません。そして、物価がとても高い。いろんなものが通常の2倍ぐらいしてます。電車や地下鉄、トラムといったものはなく、観光客が街中を移動するためには、基本はバスか車移動です。
そんなレイキャビクですが、一応少しだけ紹介します。
丘の上にあり、街の中心に目立って存在するのが、こちらのハットルグリムス教会です。出来てからまだ30年ぐらいしかたっていない、新しい教会です。
プロテスタント系の教会なので、中はシンプルです。
教会の入り口すぐ横には教会上まで登れるエレベータがあり、チケットを買って入場します。
教会の上からは、レイキャビクが一望できます。雨が降っていたので、奇麗な虹がかかっていました。写真を見るとわかるように、レイキャビクは海沿いにある街です。
こちらはその海岸沿いにある、ホフディ・ハウスという建物。もともとはフランス領事館として建てられたものらしいですが、その後に冷戦終結のためにアメリカのレーガン大統領とソ連のゴルバチョフ書記長の会談がここで行われたとのこと。その記念として、現在もこの建物は残してあるそうです。
こちらは同じく海岸沿いにある、「サン・ボイジャー」と呼ばれるモニュメント。船をイメージしているのはわかりますが、どういう経緯でこれが建てられたのかはよくわからず。
海がすぐそばなだけあって、レイキャビクでは海産物がおいしかったです。中でも、ロブスターが有名です。ただ、尾の形から見て我々がイメージするロブスターと違う気がする、と思って後で調べてみたのですが、アイスランドでいうロブスターは手長エビのことを言うらしいですね。それでも身はプリプリでおいしかったですが。
レイキャビクではないですが、ケフラヴィーク空港からそれほど離れていない場所には、ブルーラグーンという温泉施設があります。世界最大の広さを誇る温泉施設です。しかし天然温泉ではなく、隣接する地熱発電所の排水を利用したものです。名前の通り、お湯が青色をしてます。観光客には大人気のようで、あらかじめチケットを予約購入して、指定の時間に入場する必要があります。お湯の温度が38度程度と、心地よい温度に設定されているため、長い時間入っていてものぼせたりすることはありませんでした。
さてアイスランドの一部をちょこっと紹介しましたが、しかしアイスランド観光の本質はこんなところにはありませんので、それを次回に紹介します。
(続く)
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凱旋門賞2016
日本からわざわざ欧州まで駆け付けてくれた友人とともに、少し旅をしてきました。前回お伝えした通り、アイスランドに行っていたのですが、実はその前にフランスのパリに行ってました。
皆さん名前ぐらいは聞いたことあると思いますが、「凱旋門賞」という競馬の世界的有名なレースが毎年パリのロンシャン競馬場というところで行われています。友人は大の競馬ファンなので、これを見たいということでまず凱旋門賞に参戦することになったわけです。とはいえ、わたくし自身は十数年前に京都競馬場に行ったのが最後ってな具合なので昨今の馬は全くわからないのですが、今年の凱旋門賞では日本の「マカヒキ」という馬が出走することになっており、観戦意欲が高まります。
ところが、今年の凱旋門賞はロンシャン競馬場が改修工事中とのことで、パリ郊外にあるシャンティイ競馬場で行われることに。
というわけで、パリ郊外にあるシャンティイという所にある、シャンティイ競馬場に行ってきました。
シャンティイの駅前から森の中を歩いていくと、開けた場所にでました。ここがもうすでにシャンティイ競馬場のようです。
チケット売り場で入場チケットを購入した後、簡単なセキュリティチェックをして入場します。出走ゲートが入口になってました。オシャレですね。
第95回凱旋門賞の垂れ幕。カタールがスポンサーになっているので、カタールの名前がついてます。オイルマネー恐るべし。
競馬場内に大きなテントが設置されています。一番安いチケットは席指定なしでしたが、チケットの種類によっては座席ありだったり、ゴール付近に場所が取れたりと、いろいろパターンがあります。
テント内にはお土産屋さんや食事用の場所などなど結構広くスペースがとられていて、シャンパンで乾杯しながら談笑したりと、ギャンブルをしに来たというよりはパーティに参加しに来たような気分になります。こういうところ、さすがフランスですね。なんつーか、オシャレっす。
テント内にあった大きなパネル。主には記念撮影用かと。
テントの外は、こういったフリー座席があってくつろげるようになってました。会場には日本人も結構来てました。でかい日本国旗を羽織ってる人も。ツアーで来た人というよりは個人で来た人ばかりのようでした。おそらく重度の競馬ファンの方々なのでしょう。
馬券の買い方など、解説されていましたが、全部フランス語だったのでわけわからず。とりあえず、単勝全ツッパにしました。
適当に予想してみました。前回までの戦績から予想して、単勝でぶっこみました。ジャパンマネーのおかげか、マカヒキは2番人気のオッズでした。一番人気はイギリスのポストポンドという馬。とりあえずはこの2つに突っ込むことにしました。その他、アイルランドのファウンドという馬もいいなと思って買おうと思ったものの、あとで買うの忘れてました。
テント内の窓口にマークシートを提出して馬券を買います。残念ながら、英語はあんまり通じません。後で気づきましたが、マークシートの塗りつぶし方を日本語で解説した紙も置いてありました。
出走直前のコース前は、人でいっぱいです。我々は写真撮影もしたかったので、数レース前から陣取ってました。コースの向かい側のスタンドはどうも事前に高いチケットを予約した上級国民用の場所っぽく、ドレスコードもあるのか、スーツを着た人たちばかりでした。
しかし一番安いチケットでも、こんな感じで目の前に馬が走ってるのを見ることが出来ます。 さて、先頭を走るのは10番の馬で、この馬が結局一着でした。そして、この馬はさきほど馬券を買うのを忘れていたファウンドという馬。ぬぁー、クッソー。
で、肝心の日本馬であるマカヒキはどこかというと、はるか後方で14着(16頭中)という有様。全然あかんやん・・・
欧州の競馬は初経験でしたが、殺伐とした雰囲気は全くなく、まるでコンサートを聴きに来たかのような、エレガントな雰囲気でした。あくまでもレースを楽しむ、というスタンスなんでしょうかね。毎年日本から凱旋門賞を見に来るという方もおられるようですが、なんか気持ちはとてもよくわかる気がします。
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タンペレ
1日フリーな日を設けていたので、ヘルシンキ以外のフィンランドのどこかに行こうと思ったものの、思っていた以上に興味をそそられる場所がありませんでした・・・
というわけで、なんとなくフィンランドの第2都市である、タンペレという街へ行きました。ヘルシンキからは電車で2時間ぐらいで簡単に行けます。
タンペレ駅前。ヘルシンキで見たような、団体観光客のような姿は、全く見かけませんでした。しかし、観光客が全く来ないというわけではない雰囲気。
駅前の道を右側に歩いて10分ぐらいすると、こちらのタンペレ大聖堂が見えてきます。
大聖堂内は、丸形ステンドグラスと、壁に描かれた絵がちょっと変わっていて面白いですが、まぁそれ以外は特にといった感じ。
駅前のハメーン通りという道をまっすぐ正面に歩いていくと、10分ぐらいで街の中心と思われる場所に出ます。ここらあたりからはバスが多く出ています。インフォメーションセンターもここらあたりにあります。
とりあえずバスに乗って向かった先は、街の外れにあるプーニッキ公園にある展望タワー。山中のバス停から階段を上がっていくと、見えてきます。
展望タワーからは、タンペレの街が一望できます。タンペレは湖に囲まれた街なので、この展望台からはぐるっと一面に湖が見渡せます。
展望台の1階には小さなカフェがありました。ドーナツが有名らしいので、とりあえず食べてみることに。ふんだんにまぶしてある砂糖にごまかされることなく、ちゃんとドーナツの味もしていて、思ったより美味しかったです。
プーニッキ公園からの帰りに立ち寄ったのは、こちらのタンペレ市立美術館。
この市立美術館の地下には、ムーミン谷博物館があります。もともとムーミン谷博物館は市立図書館内にありましたが、2013年にこちらに移されたとのこと。そして、このムーミン谷博物館も2016年10月で閉館となり、今度は駅近くのタンペレホールに移されて2017年より新装開店となるようです。たらいまわしにされてますね。。。
特にムーミン好きということは全く無いわたくしですが、とりあえずムーミン谷博物館を見学してみました。しかし博物館は規模も小さく(30分以内に見て回れる)、写真撮影も不可でしたし、たとえファンだったとしてもわざわざ見に来るようなものではないなという印象。来年から新装開店する博物館は展示品も増えるらしいので、そちらにご期待くださいといったところなのでしょうか。
あとは適当に街をぶらぶらした後、ヘルシンキへ戻りました。特にこれと言って見るものがあるわけでもないタンペレですが、ヘルシンキ同様に人はとても親切でいい印象を受けました。やはり豊かな国に住む人々は、観光客に対して優しく、心に余裕がありますね。こういうのを本当のオモテナシっていうんだろうなと思います。
というわけで、夏休み旅行のレポートはこれで終わりです。
ちなみに次回からは、先日に友人と訪れたアイスランドレポートが始まります(笑)。
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ヘルシンキ
サンクトペテルブルクから再びフェリーに乗り、次はフィンランドの首都であるヘルシンキへと移動です。
正直あまりフィンランドには興味が無かったのですが、まぁついでに寄ってみるかと思い、プランに組み込むことにしました。日本人には人気のヘルシンキですが、はてさてどんなところなのでしょうか。
ヘルシンキの港には朝到着しました。港前からトラムが走っており、それに乗って街中まで移動します。
こちらは街中にある、Kamppiというショッピングセンター。特に観光地というわけではないですが、街中に位置し、さらにはトラムの駅やバスターミナルもあるため、多くの人でにぎわっています。
Kamppiセンターの前はちょっとした広場になっていて、催し物があったりしていました。奥に見える茶色の筒状の建物は礼拝堂になっています。
礼拝堂の中は静かで、小さくシンプルです。ここは宗教的な儀式の場というよりは、静寂を感じるための場所、という位置付けらしいです。
Kamppiセンターから北へ歩いて10分ぐらいのところには、テンペリアウキオ教会という教会があります。外見からだと、全く教会だと認識できませんが。
テンペリアウキオ教会は、岩をくりぬいた中に作られているという、かなり変わった教会です。上部の大きな窓により、十分に光が入るようになっているので、岩肌で囲まれていても冷たさは感じないようになっています。
テンペリアウキオ教会からさらに北へ移動すると、シベリウス公園という公園があります。Kamppiセンターから歩くと結構遠いので、バスを使う方がよいでしょう。
フィンランドの作曲家であるシベリウスの記念公園とのことで、公園の中心にはこのようなモニュメントがあります。右にある人の顔をした像がシベリウスですが、なぜこのようなデザインなのだろうか。。。
さて、Kamppiセンターから西の方に歩いていくと、ヘルシンキ中央駅があります。正面入り口の両隣には、ランプを持った像が左右に2体ずつ立っており、理由はよくわかりませんが有名らしいです。奥に見えているのは、高さが50メートル近くある時計塔です。
ヘルシンキ中央駅からさらに西へ歩くと、ヘルシンキのランドマーク的な建築物である、ヘルシンキ大聖堂があります。大聖堂前は、元老院広場という大きな広場になっています。
大聖堂内は、シンプルなつくりです。特に特徴的なものがあるわけではないですが、ヘルシンキの名物教会なので、観光客は次から次へと訪れてきます。
大聖堂から南へ下るとすぐには港があり、野外市場が催されていました。野菜や果物、海産物だけでなく、観光客向けのお土産など、いろいろなものが売られています。
屋外市場だけでなく、港にはこちらの屋内仕様のオールドマーケットもありました。
オールドマーケットの内部には、食材屋さんだけでなく、ちょっとしたカフェやレストランもありました。さっと歩いて見て回っただけですが、売られている食べ物がどれもこれもとても美味しそうでした。ここでいろいろつまみ食いするのも楽しそうです。
港のそばには、フィンランド正教会の教会である、こちらの生神女就寝大聖堂(ウスペンスキー大聖堂)があります。小高い丘の上に立っていますが、歩いてすぐ登れます。
大聖堂内は広くはないですが、こちらのイコノスタシスは見ておいても損はないでしょう。
さて、港なだけあって、ここからは当然小型フェリーが出ています。この港からは、ヘルシンキのそばにある小島へと渡ることが出来ます。
というわけで、観光地として有名な島に船で渡りました。こちらは、「スオメンリンナの要塞」と呼ばれ、世界遺産にも指定されています。
島内の博物館に飾られていたこの空撮写真を見るとわかりやすいですが、スオメンリンナの要塞は6つの小島からなる海防要塞です。
要塞とはいっても、特に重々しい雰囲気があるわけではなく、割とのんびりとした広い景色が広がっているのみです。海の景色を見ながら散歩して、ゆったりするのに丁度いいところが人気なのかもしれません。
ヘルシンキは、コレっていう観光スポットが無いというか、 ややインパクトに欠けるかなという感じ。歴史的なモノを期待する場所ではないですね。
しかし、街はとても現代的でオシャレでしたし、現地の人のファッションもオシャレ感満載でした。あと、現地の人は観光客を大切にしているというのがよく伝わってきて、気持ちよく観光できる街だなと思いました。北欧なだけあって物価はやはり高めなので、あまり長居をするのはキツイですが。
ヘルシンキで有名なのは現代美術やデザイン系の美術館とのこと。現代美術には全く興味が無いので、その手の美術館には行きませんでしが、そういうのが好きな人にはいいのかな?
(続く)
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サンクトペテルブルク
タリンで素晴らしい時を過ごした後は、ロシアのサンクトペテルブルクへと移動します。今回の夏旅行で本当に行きたかったのは、実はこのサンクトペテルブルクです。
ロシアに入国するには、通常ビザが必要です。数多の国にビザなしで入国できる最強の日本国パスポートも、ロシアの前では通用しません。よって、ロシアを観光するとなると事前準備が結構めんどくさいのです。しかし、サンクトペテルブルクに行く場合には抜け道があります。
それは、海路でサンクトペテルブルクに入国すること、です。St.Peter lineというフェリー会社のフェリーで、タリン、ヘルシンキ、ストックホルムから入国すると、ビザなしで72時間まで滞在が可能です。今回はこのシステムを利用して、サンクトペテルブルクに行きました。
しかし、3日間滞在したかったものの、3日目の帰りのフェリーの予約が一杯だったので、今回は残念ながら2日間しか滞在できませんでした。クソー。
タリン港のフェリーターミナルから、サンクトペテルブルクへと向かいます。夜タリンを出発して朝にサンクトペテルブルクに到着します。フェリーで長距離移動するのは、大阪南港から「さんふらわあ号」に乗って以来の15年ぶりぐらいですぞ。
出港までの間、ビールを飲みながらフェリーからタリンの街を眺めてました。タリンは本当に奇麗な街だったなぁ。
フェリーの長距離旅は、出港してしばらくぐらいは結構テンションあがって楽しいのですが、そのうち日が沈んで真っ暗になって外は何も見えなり、やることがなくなってしまうという。一人旅だと、特にやることがなくて面白くない。しかし、St.Peter lineのフェリーは全部個室になっていて、ちゃんと各部屋にシャワーとトイレもついていました。おかげで、ここまでの旅の疲れを癒せました。レストランはビュッフェ形式で結構おいしかったですし、ビールも飲み放題でした。それとは別にバーもいくつか入っており、「大人のショー」が開催される店もあったりと、なかなか充実してます。比較するのもなんですが、さんふらわあ号より値段も安く圧倒的に快適でしたし、熟睡できました。
さて、サンクトペテルブルク港には朝8時ぐらいに到着します。フェリーから出て目の前に広がる風景はなんとも廃れた雰囲気。いやぁこの退廃的な雰囲気なんだよね、わしが求めていたのは。
St.Peter lineでサンクトペテルブルクにビザフリーで入ると、自動的に街中へのシャトルバスサービスがセットになっています。港から街中まで、15分ぐらいです。
シャトルバスは、こちらの聖イサアク大聖堂の目の前に到着します。まさに本場ロシアの、ロシア正教会の大聖堂です。このすぐ隣にはインフォメーションセンターもあります。しかし、聖堂もインフォメーションセンターも、開く時間が遅いです(10時過ぎぐらい)。
入るのは有料ですが、大聖堂内はモザイク画や天井画などが見事ですので、見る価値は十分あります。
例のごとく、聖イサアク大聖堂のクーポラには登ることができ、サンクトペテルブルクの街を一望できます。眺めは・・・まぁそれほどでもという感想。余裕があれば登ってみてもいいかな、という感じ。
写真見るとわかりますが、港前の雰囲気とは違って、街中は観光のメインの場所なだけあってフツーに奇麗でした。まぁそりゃそうか。
聖イサアク大聖堂の隣には、アレクサンドロフスキー公園があります。また、サンクトペテルブルクにはネヴァ川という大きな川が流れており、クルージング船などもあります。川の向こう側も見て周りたかったですが、時間の都合上行けず。
クーポラからも見えていたアレクサンドロフスキー公園には、サンクトペテルブルクを築いたピョートル大帝の像があります。馬の2本の後ろ脚だけで立っているので、とても力強く見えます。
ピョートル大帝像の隣には、旧海軍省の建物があります。こちら、もともとはロシア海軍省の本部でした。今では海軍大学校として使われているようです。
そして、その旧海軍省のさらに隣にあるこちらの建物が、サンクトペテルブルク観光の一番の目玉であるエルミタージュ美術館です。今回の旅は、ここに来るためにプランしたといっても過言ではないです。いやー来てやったなぁ、といった感じ。
世界三大美術館の一つでもある超有名美術館で、また夏休みシーズンだったこともあり、観光客が非常に多かったです。ほとんどが団体観光客だったので、次から次へと観光グループが押し寄せては去って行きます。ゆっくり鑑賞なんてのはもう無理なぐらい。
よって、チケットは事前にネットで予約購入した方が、スムーズに入館できます。しかしネットの方が当日購入より料金がやや高いのはなぜなのか。。。
こちらはレオナルド・ダ・ヴィンチの作品が展示されている部屋ですが、観光客でいっぱいで身動き取れませんでした。ちなみに館内は自由に撮影可能です。
美術品だけでなく、内装も奇麗なエルミタージュ美術館です。それもそのはずで、この建物は冬宮殿と呼ばれ、かつてはロシア帝国の宮殿でした。
館内はこれまたクッソ広いので、全ては見て回れませんでした。地図を見ながら効率よく回らないと、無駄に時間を消費してしまいます。個人で普通に見て回ると、半日から1日費やすかな、といったところ。
こちらは、旧海軍省からまっすぐ伸びている「ネフスキー大通り」という通り。ネフスキー大通りは、サンクトペテルブルクの中心的な通りで、観光スポットやブランドショップが並んでいます。
ネフスキー大通りを歩いていると、サンクトペテルブルクには運河が流れていることに気付くことが出来ます。あまりイメージありませんでしたが、実はサンクトペテルブルクは水の都なのです。いろいろな場所から、運河クルーズ船が出ています。
ネフスキー大通りには、こちらもロシア正教会の聖堂であるカザン大聖堂があります。バチカンのサンピエトロ大聖堂を手本に設計した聖堂で、サイズは小さめですが見た目がそっくりです。こちらはガチ信者の方々が普通に使っている聖堂なので、内部は写真撮影禁止です。しかし内装も見事でイコンも見ごたえがあるので、邪魔にならないように見学しましょう。
カザン大聖堂の横には小さな運河が流れていますが、その先にはなんだか特徴的な建物が。
その特徴的な建物は、「血の上の救世主教会」というロシア正教会の教会です。このネギみたいな形した装飾が、まさにロシアといった雰囲気を出してます。入口はこの写真から見ると、裏側にあります。
内部は全面にモザイク画が描かれており、異彩を放ってます。意外と内部の面積は広くなく、すぐに歩き回れてしまいますが、このビッシリ描かれたモザイク画を見てると飽きません。
街を歩いていると、至る所でマトリョーシカ人形売ってました。やっぱロシアっていったらマトリョーシカだろうということで一つ買おうとしたら、2つ買ったらもう一つタダであげるとか言われて、特に使い道もないのに3つも入手してしまった。
ネフスキー大通りをさらに歩くと、フォンタンカ川という大きな川に架かる橋である「アニチコフ橋」という橋にたどり着きます。写真からでは橋とわかりにくいですが。この橋の四隅には、「馬使い」と呼ばれる大きな彫像が飾られているので見つけやすいと思います。
さて、サンクトペテルブルクは文豪ドストエフスキーが活躍した街としても有名です。わたくし、子供の頃は多くの海外文学作品を読みましたので、ドストエフスキーの作品も読破しております(ただ、もはや内容をあまり覚えていません(汗))。なので、サンクトペテルブルクにはドストエフスキー博物館もあります。ネフスキー大通りをさらに歩くとたどり着くらしいですが、ちょっと遠かったので、行きませんでした。サンクトペテルブルクは、歩いて観光するには相当に広い・・・
その代わりに、歩いて割と簡単に行ける場所にあったドストエフスキー関連スポットがこちら。ストリャルニ通りとグラジュダンスカヤ通りという通りが交差する、聖イサアク大聖堂から歩いて5-10分ぐらいの場所です。団体観光客も来ないので、静まり返っています。さてここ、写真を見ると何なのか全くわかりませんが、こちらの黄色の建物は、「罪と罰」の主人公のラスコーリニコフが住んでいたという設定になっていた建物です。
建物の角には、ドストエフスキーの像が飾られています。その下には、わたくしキリル文字は全く読めませんので、何て書いてあるのか全然分かりませんが。
というわけで、以上の観光スポットを見て回っただけで、あっという間に2日消費してしまい、再びフェリーでサンクトペテルブルクを去る時間になってしまいました。
もっと行きたいところあったんですが、公共交通機関はキリル文字が全然読めないのもあってちょっと使いづらく(街中では意外と英語表記が少なかったです)、初見には敷居が高かったかな。日本に来た外国人の気持ちがよくわかります。また、サンクトペテルブルク郊外にある宮殿などには、時間の都合で行けなかったですし、いやー少なくともあと1日は欲しかったなぁ。。。
で、サンクトペテルブルクの感想ですが、思っていたよりずっと良かったです。まず第一に物価が安い!大都会なのに物価が安いとは、想定してなかったのでうれしかったです。言語に関しては、インフォメーションセンターの人は流暢な英語をしゃべりますが、対して一般人は英語はほとんど通じない感じ。でも結構みんな親切でしたし、好印象です。ロシアと聞くと治安はどうなんだと思われますが、ここサンクトペテルブルクに関しては全く問題なく、他のヨーロッパの観光地と同じような感じです(少なくとも今回歩いた範囲では)。「おそロシア」的なことは全くありませんでした。
サンクトペテルブルクには、もっともっと見どころがあるはずなので、ちゃんとビザとってじっくり観光する方がいいかもしれないな、と思いました。
(続く)
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タリン
さて、リガのバスターミナルから、お次はエストニアの首都であるタリンに移動です。リガからタリンは、結構距離があり4時間ぐらいかかります。リガからタリンに向かうバスは、結構混雑していて、座席はほぼ全部埋まってました。
長距離移動の末、ようやくタリンのバスターミナルに着きました。このバスターミナルは、微妙にタリンの観光中心である旧市街から外れたところにあります。ここのすぐ近くにトラムの駅があるので、それに乗って街の中心まで移動します。10分ぐらいで着きます。
旧市街へはどこからでも入れますが、せっかくなのでこの「ヴィル門」から入ってみましょう。昔は、ここが旧市街へ入る正式な門でしたが、その後取り壊されてしまい、今はこの2つの塔が残っているだけです。この門手前あたりには現代的な建物がたくさん立っているのですが、この門をくぐって旧市街に入るととたんに中世の景色になります。
ヴィル門から歩いて最初の角を右に曲がると、すぐに見えるのがこちらの「セーターの壁」です。タリンの名物の一つです。高く長く続く城壁のふもとで、北欧らしいセーターの編み物がたくさん売られています。夏の真っ只中でしたが、お土産として結構買っていく人も多かったです。
セーターの壁がある城壁には、有料ですが、登ることが出来ます。そこそこの距離があるので、城壁を歩きながら中世の雰囲気を味わうのもよいでしょう。
城壁を登る入口の近くには、「聖カタリーナの小径」という小道に入る入口があります。ここはタリンで最も中世を感じられる場所と言われています。昔、このそばに聖カタリーナ教会という名の教会があったことに由来します。ここには工芸職人のギルドがあり、今でもその制作風景を見ることができます。
聖カタリーナの小径からそれほど離れていないところには、「職人たちの中庭(MEISTRITE HOOV)」と呼ばれる場所に通じる小道があります。
職人たちの中庭には、その名の通り工芸職人の作業場があり、さらにはタリンで老舗のチョコレートカフェがあります。
タリンの素晴らしいところの一つは、このように小さな小道をくぐった先に落ち着いた中庭があり、そこにいい雰囲気のカフェやレストランがある、といったような場所が多々あるところです。自分だけのお気に入りの中庭カフェを見つけることが出来ると、うれしい気持ちになれます。
ここはラエコヤ広場という、旧市庁舎前にある大きな広場です。レストランのオープンテラスや、お土産屋さんなど、ここ旧市街の中心となる場所です。写真に写っている旧市庁舎は、内部見学が可能ですが、訪れた時は残念ながら閉まっていました。また、塔にも上ることが出来ます。
ラエコヤ広場には、この市議会薬局(Raeapteek)という薬局があります。ヨーロッパ最古の薬局といわれています。
内部は普通の薬局になっていて、薬を買うことが出来ます。それに加え、この奥の部屋が小さな博物館になっており、昔の薬などが展示されています。無料で入って見学できるのですが、普通に営業している薬局なので、若干気が引ける感じも。
ラエコヤ広場のすぐそばにあるのが、この精霊教会です。この教会の壁にかけられている時計は、タリンで最古の公共時計です。
精霊教会の内部は広くはありませんが、木製の装飾や祭壇が美しいです。
精霊教会の前には、中世タリンにおける商人の交流の場所だった「大ギルドの会館」があります。現在では、建物の中はエストニア歴史博物館になっています。
大ギルドの会館前に通っているのはピック通りという、旧市街のメインストリートのようなもので、この道はまっすぐ長く旧市街の外まで続いています。メインストリートのようなものとはいっても、ずっとレストランやカフェなどが続いているというわけではないため、中心地から歩くにつれ、だんだん人気もなくなっていきます。
ピック通りを歩いていくと、未婚商人の組合の館であるブラックヘッド会館があります。この館の扉が特徴的なことで有名です。
そのままずっとピック通りを歩いていると、3色カラーで塗り分けられた「三姉妹の家」が目に入ります。中世頃に建てられ、当時は商人の事務所として使われていました。なお、今ではホテルとして使われています。
三姉妹の家から歩いてすぐには、「太っちょマルガレータの塔」というちょっとかわった名前が付けられた塔があります。こちらは砲塔になっており、タリンの港の近くにあります。そのため、当時はこの大きな砲塔が、外敵に対しての威圧になっていたようです。フェリー経由でタリンに来た人は、おそらくこの塔からタリン旧市街に入るんじゃないかな、と思います。
さて、太っちょマルガレータの塔からライ通りという道沿いに旧市街に戻ると、こちらの聖オラフ教会があります。こちらの教会塔には、螺旋階段の通路を歩いて登ることが出来ます。内部の通路は狭く、入場者数制限もなかったので観光客で詰まってましたが、登る価値は十分にあります。
塔の上から、タリンの港方面を見ると、こんな感じ。左に太っちょマルガレータの塔が見えてますので、港との距離がわかると思います。
こちらは、旧市街のパノラマ写真です。旧市街には、いくつか展望台がありますが、この聖オラフ教会の塔が、いちばんきれいに旧市街全景を見渡すことが出来ると思います。
さて、この画像を見ていると、この旧市街には少し丘のようになっているところがあるのがわかるとおもいます。ここはトームペアの丘と呼ばれています。
聖オラフ教会前のライ通りをまっすぐ歩いていくと再びピック通りと合流し、そしてトームペアの丘に通じる「長い足」と呼ばれる通りを登ります。この写真の遠くには、さきほどの聖オラフ教会が見えているのがわかると思います。
そしてトームペアの丘に入ってまず目に入るのが、こちらのアレクサンドル・ネフスキー大聖堂です。エストニアがまだロシア帝国の一部だったころに建てられた、ロシア正教会の聖堂です。内部見学できますが、撮影は禁止です。
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂の前には、トームペア城があります。ピンク色でちょっとかわっていますが、今では国会議事堂として利用されているそうです。
このトームペア城前広場には、なんだか人が集まったり、舞台が設置されてたり、テレビ撮影のセットがあったり、いったい何がこの日あるんだろうと思っていたのですが、どうやらこの日は「エストニアがソ連から独立を回復して25周年の記念日」だったようです。午後にはこの広場が人でいっぱいになり、音楽を演奏してみんなで歌ったりと、盛り上がっていました。
同じトームペアの丘には、こちらの聖母マリア大聖堂があります。ここの塔にも登ることが出来ます。
トームペアの丘は、丘というだけあって少し高い位置にありますので、タリン周辺や旧市街を見渡せる展望台があります。その一つが、ここKohtuotsa Vaateplatsという展望台(といっても観光客しか映ってませんが・・・)。聖母マリア大聖堂から続くKohtu通りという通りを歩いていると、目に入ります。
Kohtuotsa Vaateplatsから見た、タリン旧市街。左には聖オラフ教会、正面奥にはタリン港が見えています。
もう一つが、Patkuli Vaateplatsという場所。小さなRahukohtu通りという通りに、この写真のように小さな入口があります。
上の入口から入ってPatkuli Vaateplatsから見た、タリン旧市街です。聖オラフ教会が正面に見えています。
こちらの展望台は、意外と発見しにくいのか、観光客は少なめでした。しかし眺めは、個人的にはこっちのほうがよかったです。
さて、アレクサンドル・ネフスキー大聖堂まで戻り、「長い足」を通らずに下町に戻る途中には、デンマーク王の庭園という広場があります。この広場は城壁に囲まれており、また城壁の上にはカフェがあります。疲れたらここで休むのもいいでしょう。
デンマーク王の庭園のすぐ近くには、「キーク・イン・デ・ショク」という塔があります。「台所を覗く塔」という意味があり、当時兵士がこの塔から下の家にある台所を覗き見できると言ったことから、こういう名前になったとか。現在では軍事博物館として利用されています。
こちらは、デンマーク王の庭園から旧市街におりる道である、「短い足」という通り。やや急な坂道になっています。
「短い足」をおりるとすぐに目に入る大きな教会が、こちらの「聖ニコラス教会(ニグリステ教会)」です。内部は博物館になっていて、入るのは有料です。
この教会には、ドイツの画家ベルント・ノトケによる作品「死の舞踏」という絵画があります。オリジナルはドイツのリューベックにあったのですが、戦時中に失われたようです。こちらは、ベルント・ノトケによるオリジナルの模写になります。
聖ニコラス教会からラエコヤ広場に戻る途中には、タリンの地ビールが堪能できるBeer houseというブリュワリーがあります。
内部は結構広くて、座席数も多いので、割と余裕をもって入ることが出来ると思います。ここでは、美味い地ビールを楽しめます。
さて、ここタリンがバルト三国旅行では最後の場所だったのですが、ここタリンが一番素晴らしかったです。リトアニア→ラトビア→エストニアという順に観光地としての素晴らしさが上がっていく感じです。しかし同時に、観光客の数と物価も上がっていく感じですが。。。
もともとソ連支配下ということもあって、わたくし、勝手に退廃的なイメージをバルト三国に対して持っていたのですが、それは全くの間違いでした。中世の街がきれいに保存されており、なおかつ歴史的背景からか、ドイツ・ロシア・北欧の文化等がうまくミックスされている感じです。旧市街外の新市街はとても現代的で、そのギャップもなかなか面白いです。物価も、「今のところは低い」ので、観光は超オススメです。
(続く)
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リガ
さて次は、ラトビアの首都であるリガに向かいます。
シャウレイのバスターミナルから、リガ行きのバスがあります。てっきり大型バスに乗るのだと思っていたら、実際にやってきたのはマイクロバスでした。しかしこの時、リガ行きの乗客は数名だったので問題ありませんでした。
シャウレイから2時間ぐらいで、リガのバスターミナルに到着しました。これだと、リガに滞在しながら日帰りで十字架の丘に行く、みたいな旅行プランも可能ですね。
リガのバスターミナルは、リガ旧市街に近いので、徒歩で簡単にアクセス可能です。
リガの旧市街に足を踏み入れ、しばらく歩いてみたところ。中世の雰囲気がよく保存されています。リガはハンザ同盟に加わり栄え、旧市街はドイツ人によって作られたと言われています。そのため、中世ドイツの雰囲気が街並みにも色濃く反映されています。
市庁舎広場から見た、ブラックヘッド会館(右)と聖ペテロ教会(左)。ブラックヘッド会館は、ハンザ同盟で栄えた中世に建設された、未婚の貿易商人のギルドです。聖ペテロ教会は、この旧市街で最も高い建築物になります。
聖ペテロ教会の裏側には、なんだか見たことある像が。そう、これ「ブレーメンの音楽隊」の像です。リガはブレーメンとは姉妹都市なので、この像が置いてあるとか。しかしブレーメンにある像と比べて、全然かわいくないのはなぜなのか。。。
(ブレーメンにある像は以下記事参照)
聖ペテロ教会の塔には、エレベータで登ることが出来ます。ここからは、リガ旧市街を一望することが出来ます。写真で見るとわかる通り、リガはすぐそばを流れるダウガヴァ川沿いに栄えました。
広いダウガヴァ川では、クルージングツアーもあります。天気が良いと、なかなか気持ちよさそうです。
リガでもう一つ重要なのが、こちらのリガ大聖堂です。バルト三国において、最大級の大聖堂と言われています。
リガ大聖堂には、世界最古と言われるパイプオルガンがあります。しかしどうやら、現在は修復工事中のよう。
また、大聖堂にある美しいステンドグラスは、リガの歴史を描写しています。
さて、リガ旧市街に出て細い路地を歩いていると、こちらの「三人兄弟の家」という三つの連なる家を見つけることが出来ます。それぞれ違う時代に、違う建築様式で建てられ、また当時の外観をほぼそのまま保っています。
こちらは、スウェーデン門と呼ばれる門です。当時、近くの兵舎に住んでいたスウェーデン人がよく利用していたため、この名前になったとか。また、この門には伝説があります。かつてリガでは女性が外国人と会うことが禁止されていたのですが、とある女性がスウェーデン兵と恋に落ちこの門で会っていたようです。しかし、そのことがバレた結果、罰として女性はこの門に埋められてしまったとか。実際この門を調べると、女性の骨が埋まっているのが分かったという、嘘かホントかよくわからないオマケ話もあるようです。
こちらは、通称「猫の家」。見てわかる通り、屋根の上に猫の像があります。普通に街を歩いていると全く気が付きません。この猫は、もともとドイツ人ギルドの方向にお尻を向けていました。当時、ギルドにはラトビア人は参加できず、それに怒ったラトビア人が、屋根の上に猫を設置し、お尻を向けさせることで怒りを表現したとか。その後、ギルドへの参加が許可され、猫の向きは今の方向になったとのこと。
おまけですが、リガの旧市街を歩いていたら、出会いました。今回の旅で出会った、最初で最後の、猫です。
こちらは旧市街の外にある、自由の記念碑。ラトビア独立戦争の際に犠牲となった兵士に捧げられたモニュメントです。この記念碑のある場所は、大きな広場になっています。
記念碑のある広場から通りをまっすぐ進むと、救世主生誕大聖堂があります。こちらはロシア正教の教会になっています。内装が豪華なので見る価値はありますが、写真撮影は禁止です。
リガの旧市街は小さくコンパクトにまとまっており、割と簡単に歩いて見て回ることが出来ます。大きく迷うこともないでしょう。上述の通り、街並みは中世ドイツの雰囲気があり、その中に多くのレストランやカフェが入っています。目的もなくふらふらあるいているだけでも楽しいです。物価も安く、のんびり過ごすのには最適な街ですね。
(続く)
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十字架の丘
ヴィリニュスの次は、北西に200㎞ぐらい離れたリトアニアのシャウレイという街に向かいます。
ヴィリニュス駅前には長距離バスターミナルがあり、ここから国内線・国際線のバスが出ています。
バス内ではWi-Fiも使え、電源プラグもあったので、結構快適でした。ヴィリニュスからシャウレイまでは3時間半ぐらいです。
シャウレイのバスターミナルに到着すると、まずスーツケースを預かってもらいました。コインロッカーはないですが、バスターミナルのチケットオフィス内に預り所があります。
さて、このシャウレイという街は特別観光地というわけでもありません。しかし、このシャウレイから10㎞ぐらい離れた場所には、「十字架の丘」という観光スポットがあります。
十字架の丘に向かうには、同じバスターミナルから出ているJoniškis行きのバスに乗り、Domantaiという場所でおります。バスは頻繁に走っているわけではないので、バスターミナルで時刻表をもらうとよいでしょう。
ここがDomantaiです。シャウレイから、15分ぐらいで着きます。周りには見事に何もありません。この写真の右奥の方に向かって、まっすぐの道路をずっと歩いていきます。歩道もないので、たまにやってくる車に注意が必要です。
20分ぐらい歩くと、こんな場所に着きます。左はインフォメーションセンター兼駐車場で、右奥に見えているのが目的地です。
まずはインフォメーションセンター前に行きます。ここでは、いろいろお土産とか買うことが出来ます。インフォメーションセンター内には、琥珀のアクセサリのお店もあります。前回書き忘れましたが、バルト海沿岸は琥珀の産出地であり、世界のほとんどの琥珀を産出しています。ですので、バルト三国では、お土産として琥珀が有名です。
お土産屋さんでは、このように木製の十字架を売っています。ぜひ買いましょう。
インフォメーションセンターから続く道をさらに5分ぐらい歩いていくと、十字架の丘にたどり着きます。
十字架の丘、という名前の通り、ここには無数の十字架が、丘に建てられています。その数は5万以上とか。
さて、なぜここにはこんなに十字架が建てられているのでしょうか。
リトアニアの歴史を見ると、この国はかつてロシア帝国の占領下だったり、ソ連の支配下だったり、ナチスに侵略されたりと、他国に占領・侵略されてしまう歴史を経験しています。
そして、リトアニアがまだロシア帝国の支配下にあった19世紀頃、ロシアの支配に反抗するため蜂起をおこしました。しかし残念ながら、その蜂起は失敗に終わりました。その時の犠牲者たちを悼んだ人々が、ここに十字架を持ち寄ったことがそもそもの始まりと言われています。その後ソ連の支配下にあった頃も、リトアニアの人々はここに十字架を建て、ソ連に対する抵抗を示しました。ソ連軍が十字架を撤去しようとしたものの、再び多数の十字架が集まり、今のような膨大な数の十字架が立つ場所となりました。
十字架の丘には、このように小道があり、歩き回ることが出来ます。そんなに広くはないので、すぐに見て回れます。
十字架の丘は、自治体等によって管理されているというわけではなく、勝手に自分で十字架を建てることが可能です。お土産屋さんで売っている十字架も、この地に建てるために売っています。お願い事などを書いて、建てていくとよいでしょう。中にはこの写真のように、ユニークな十字架を置いていく人も。
十字架の丘を少し離れたとこから見てみると、実際この丘はたいして大きくないのがわかると思います。丘っていうよりは、「なんかちょっと盛り上がってる所」というほうが正しい表現のような気も。
十字架の丘の近くには、割と新しめの教会がありました。
内部からは、ちょうど正面に十字架の丘が見えるようになっていました。
十字架の丘には、これ以外に特に何もないので、長居するような場所ではありません。しかしリトアニアに来たのであれば、アクセスは悪いものの、ぜひ訪れたい場所です。
(続く)
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ヴィリニュス
今年の夏休み旅行は、バルト三国の一つであるリトアニアからスタート。
というわけで、まずはリトアニアの首都であるヴィリニュスへ向かいます。
いつものごとく、フランクフルト空港からヴィリニュス国際空港へ飛行機で飛びます。よく調べずにとったフライトチケットでしたが、なぜか行きのフライトはビジネスクラスになっていて、人生で初めてビジネスクラスに乗ることになりました。たった2時間半のフライトですが、ビジネスとエコノミー間における機内食およびアテンダントのサービスの差を思い知りました。これは癖になりそうだ。。。
フライト中は、先日京都に帰った時に本屋でテキトーに買ったこの本を読みました。先とオチが簡単に予測できる話の展開でしたが、割とサクサク読めた上にコンパクトにまとまってて悪くなかったです。他の作品も読んでみるか、という気にはなりました。
ヴィリニュス国際空港は、結構小さい空港でした。空港から街の中心へは、ローカルバスに乗りました。片道、わずか1ユーロ。リトアニアは最近までリタスという通貨を使っていましたが、2015年からユーロに切り替えました。
多くの観光客は、市内への移動にタクシーを使っていました。後で気づきましたが、1ユーロシャトルバスもあったみたいです。電車もありますが、1時間に1本ぐらいの本数しかなかったです。バルト三国では、鉄道はまだそれほど発達しておらず、のちの移動でも高速バスを使用します。
ローカルバスに乗って、ヴィリニュス駅前に到着。長距離バスの駅も、すぐそばにあります。
駅からしばらく歩くと、こちらの「夜明けの門」という門にたどり着きます。これは、旧市街を囲む城壁にある門で、現在で唯一現存する門になります。ここを通ってヴィリニュスの旧市街を観光する、というのが定番のパターンです。
夜明けの門をくぐり、旧市街側から見た夜明けの門です。この門の上には、小さなチャペルがあります。この写真の左手側の入り口から、入ることができます。
夜明けの門のチャペルには、こちらの聖母マリアのイコン(聖なる肖像画)があり、これはこの街の象徴でもあります。チャペル内部は狭く、地元の信者の方がお祈りに来られているので、なるべく邪魔しないように見学しましょう。
チャペルから旧市街方向を見るとこんな感じ。この道をずっとまっすぐ歩いていくと、旧市街を横断できます。
夜明けの門のすぐ隣には、聖テレサ教会があります。この教会の内部も、素晴らしい装飾です。
聖テレサ教会のすぐ隣には、こちらの聖霊教会があります。ロシア正教会の教会です。写真撮影は禁止だったので、内部の写真はありませんが、見ごたえがあります。
さて、このヴィリニュス旧市街ですが、こんな感じで教会がたくさんあります。いろんな教会を見て、内部の装飾を堪能したい方にはおすすめです。
カトリックや特に正教会は、服装には厳しめです。脱帽は当然のこと、肌の露出があるような服装は避けた方がよいです。にもかかわらずわたくし、思いっきりハーフパンツ姿でずっと旅してましたので、この後の旅で教会に入るたびに心の中でごめんなさいって言ってました。
夜明けの門からの道をずっと歩いていると、大きな広場に出ます。目の前に見えるのは、旧市庁舎です。ここにはインフォメーションセンターがあります。
旧市庁舎広場から西側に小さな路地を通って歩いていくと、橋を渡って川の向こうには、ウジュピス地区という地区があります。ヴィリニュスの旧市街からは川を挟んで隔離されたような形になってしまい、発展が進まず昔ながらの街並みがそのまま残っています。この地区、勝手にウジュピス共和国と名乗って、独立を自称しているようです(本当に法的に独立しているわけではないです)。
ウジュピス地区内部は、ふるーい感じの雰囲気が出ており、とても落ち着いた感じです。観光客もあまり来ないのか、人気もそれほど多くなく、ローカルなカフェもあり、まったりするにはいいかもしれません。
ウジュピス地区の近くには、こちらの聖アンナ教会(左)とベルナルディン教会(右)があります。特にこの聖アンナ教会は、その美しさ故、ナポレオンがフランスに持ち帰りたいと言ったという逸話が残されています。
旧市庁舎前広場から少し北上して東側に入っていくと、ヴィリニュス大学があります。1579年に設置という、古く歴史ある大学です。
大学が観光ポイント?と思われるかもしれませんが、観光客に大学を開放しており、有料ですが大学構内を見学できます。こちらは、壁と天井にびっしり描かれたフレスコ画です。
構内には教会もあり、このようなちゃんとした内装になっています。大学内にこんな立派な教会があるのは、さすがといった感じ。
メインストリートに戻ってさらに北上します。道沿いにはレストランやカフェがたくさんあります。ヴィリニュスの旧市街は非常に広く、ヨーロッパでも最大級の広さらしいです。実際歩いて見て回るのに、すごく疲れました。この広い旧市街を歩いて散策しながら疲れたらカフェで休む、というのが一つの観光スタイルかも。物価もかなり安いので、気軽に休んだりできます。
そのまま歩いていると、最終的にここヴィリニュス大聖堂にたどり着きます。ヴィリニュス大聖堂は、13世紀頃にリトアニアを統一したミンダウカス王が、十字軍の圧力から逃れるため、キリスト教を受け入れた際に建てた教会に起因すると言われています。その後何度も改築され、今のデザインになりました。
この大聖堂の一つの見どころは、礼拝堂にある聖カジミエルのイコンです。このイコンには、手が三つ描かれています。当時の画家が、この三つ目の手を何度も消そうとしたものの、そのたびに再び現れるのでそのまま残してあるとのことです。
上の写真のヴィリニュス大聖堂の裏手には、小高い丘の上にゲディミナス塔という塔が立っています。ケーブルカーもありますが、簡単に歩いて登れます。
ゲディミナス塔がある丘からは、旧市街が一望できます。ちなみにこの視点の反対側には、現代的なビルが並ぶ新市街が広がっており、この丘からは、新旧の街並みのギャップを楽しめます。お手軽に旧市街を一望できるので、ぜひ訪れたい場所です。
もう一つ、旧市街を一望できるスポットが、この3つの十字架の丘です。過去、この丘で3人の僧が磔にされ、それを悼むために建てられた3つの十字架とのこと。
この3つの十字架の丘から見た、旧市街のパノラマ写真です。右手にさきほど紹介したゲディミナス塔があるのがわかると思います。この丘に来るには、少し旧市街から歩かなければなりませんが、興味があれば訪れるのもよいかと。観光客はほとんどいません。
旧市街を抜け、ネリス川沿いに東へしばらく歩いていくと、こちらの聖ペテロ・パウロ教会があります。ロシアからの解放を記念して建造された、バロック様式の教会です。旧市街から若干離れた場所にあり、ヴィリニュス大聖堂あたりから歩くと15~20分ぐらいかかります。バスを使うと目の前に着くので、バスに乗るのもいいかもしれません。
聖ペテロ・パウロ教会の内装には30年もの時間を費やしたといわれており、内部を装飾している数々の漆喰彫刻が見事です。
さて、ヴィリニュス大聖堂前に戻ると、その正面にはゲディミノ大通りという通りがあります。旧市街内の通りとは違って、こちらは奇麗に整備された通りになっています。この通り沿いに、現代的なオシャレレストランやカフェが並んでいます。
ゲディミノ大通りをしばらく歩くと、KGB博物館を見つけることができます。ソ連占領下にあったリトアニアには、KGB本部がヴィリニュスのここにありました。実際にKGB本部として使用されていた建物を、今では博物館として利用しています。ここの地下には、当時実際に使用されていた拷問室や処刑室が展示されています。
というわけで、まずはリトアニアの首都であるヴィリニュスの紹介でした。その他、細かいスポットもありますが、メジャーなのはこんなところかなといった感じ。
ヴィリニュスは物価もかなり安く、マイナーなせいもあってか観光客が多くないので、気楽に見て回ることが出来ました。それでもだだっ広い旧市街の街並みは美しく、また数多くの教会があり、見て回るのに飽きません。治安も問題ないですし、今回の旅の一発目としては文句無しの街でした。
(続く)
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