猫が一匹おりま“した”

日本の某所でPIとしてスタート

アイラ島

スコットランド旅行の最後の目的地は、アイラ島です。今回スコットランドに来たのは、ここに来るためと言っても過言では無いです。

 

アイラ島?何が有名なの?と思われるでしょう。この島で有名なのはただ1点、ウィスキーです。スコットランドどこでもスコッチウィスキーの蒸留所はありますが、アイラ島で作られるウィスキーは他と違い特別なのです。ウィスキーファンにとっては、アイラ島は聖地と言ってもいいぐらいです。

というわけで、アイラ島のウィスキー蒸留所を見て回るのが今回の主な目的です。

 

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アイラ島へはグラスゴー国際空港から飛行機で30分ぐらいです。Loganairという航空会社がアイラ島までの便を出しています。機体は30人ぐらいしか乗れないような小さなプロペラ機でした。

 

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すぐにアイラ島に着きました。アイラ島の空港はめっちゃ小さい空港です。この規模の空港は人生初です。

 

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空港には早速ウィスキーの展示がありました。ワクワクがとまりません。ついに来てやったなという感じ。

 

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アイラ島は公共交通機関はバスがありますが、本数が少なすぎてほとんど役に立ちません。レンタカーを予約して空港で受け取って移動しました。他には、タクシーをチャーターして移動する人もいるようです。

写真で見ての通り、だだっ広く何もありません。街灯もないので、夜になると完全に真っ暗です。たまに羊が道で寝てるので、運転には気を付けたほうがよいです。

 

空港から車で10分ぐらいの場所にある、ボウモアという町へ向かいます。

 

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ボウモアは海沿いにある町で、アイラ島の中心に位置しています。これぞ田舎、というぐらいに住宅以外に何もありませんでした。

 

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ボウモアにある円形状の教会。そのままラウンドチャーチと呼ばれているそうです。町のモニュメント的な存在です。

 

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町内にはインフォメーションセンターもありました。お土産もここで買うことが出来ます。

 

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ボウモアは海沿いな町なだけあって、ちゃんと港もありました。やっぱ海はいいなぁ。ドイツにいると海を見ることはほぼないので。

 

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そして、まず最初に訪れる蒸留所がまさにボウモア蒸留所で、海沿いに面しております。

 

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事前に見学ツアーを申し込んでいたので、堂々と蒸留所に侵入し中へ入ることに。ビジターセンターに入ります。

 

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ビジターセンター内ではボウモアグッズがたくさん売ってました。ツアーはここからスタートするようなので、指定の時間になるまでグッズを物色。結構いろいろなものが売ってます。ボウモア蒸留所は実はサントリー傘下にあるのですが、とりあえずグッズ作れば売れるだろ的な日本人的発想がこのグッズの種類の豊富さに表れているような・・・

 

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指定の時間になり、見学客も集まったところで、ツアーの始まりです。ビジターセンターから奥に入っていくのかと思いきや、外に出て、蒸留所の各建物を見て回る流れになりました。

 

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ウィスキーの原料となる麦芽を作るために、吸水した大麦を床に広げて発芽させます。フロアモルティングという昔ながらの伝統的なやり方です。

 

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発芽した麦は、キルンと呼ばれる煙と温風が入る部屋でじっくり乾燥させ、発芽を停止させます。これが麦芽となります。

 

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この麦を乾燥させる過程で、ピートと呼ばれる燃料を焚きます。写真左に山積みになってるのがピートです。ピートは、野草や水生植物などが長い間に炭化したもの(泥炭)です。アイラ島にはこのピートが豊富にあるため積極的に使用されています。

ピートを焚いた煙に燻された麦芽には、煙の臭いが付きます。この煙臭さは最終的にウィスキーになっても残ります。 そのため、アイラ島で作られたウィスキーは非常に煙臭い匂いがします。はじめてアイラ島のウィスキーを味わうとそのインパクトに引いてしまう人が多いのですが、同時にクセになる魅力も備えており、それゆえコアなアイラ島のウィスキーファンが多いのです。

  

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麦芽をマッシュタンと呼ばれる釜に温水とともに入れて混ぜます。この過程で、麦芽中の酵素がでんぷんを分解し糖分を作りはじめます。いわゆる糖化です。これをろ過したものが麦汁となります。

 

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麦汁に酵母を混ぜることで発酵が進みます。酵母は糖分からアルコールと炭酸ガスを生成します。いわゆるアルコール発酵です。 

 

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発酵が進んだ液をこちらのポットスチルと呼ばれる蒸留器で蒸留します。この過程でアルコールや香り等の揮発成分が濃縮されます。 

 

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蒸留されたアルコールは樽に詰められ、じっくり寝かされます。No.1Vaultsと呼ばれる貯蔵庫は海に面した海抜0mの場所に位置しており、最近ボウモア蒸留所はこの貯蔵庫発のウィスキーを一つのブランドとして販売しはじめたようです。

 

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ツアーの最後では、ウィスキーの試飲がありました。お持ち帰りできるように、小さな小瓶もいただけます。また、ボウモアラベルの入ったこのミニウィスキーグラスももらえます。

 

ツアーは大体1時間ちょいぐらいでした。蒸留所見学が初めての人にはなかなか楽しいです。

  

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ボウモア蒸留所が持つホテルにあるレストランで生ガキ食べました。アイラ島はカキも有名らしいです。 

 

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さて、お次の蒸留所へ向かうため、再び車で移動です。ボウモアから南下します。

 

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次に訪れたのは、ラフロイグ蒸留所です。ボウモアから車で30分ぐらいでした。こちらもサントリーの傘下になっています。ここでもツアーを申し込んでいたので、参加しました。

 

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こちらのツアーも構成はボウモアと同じです。ウィスキーが出来るまでの過程を説明してもらい、最後にラフロイグの試飲ができます。ラフロイグラベルの書かれた試飲グラスがもらえます。

ラフロイグアイラ島のウィスキーの中でもトップクラスに煙臭いウィスキーで、ボトルの開封直後は正露丸みたいな匂いがします。昔はじめてラフロイグを買ったときは、「これ買ったの失敗だったか?」と思いましたが、今ではこれぐらいじゃないと満足できない体に。

 

ラフロイグ蒸留所もボウモア蒸留所と同じくサントリー傘下なだけあって、ラフロイググッズが多く売ってました。なんとも購買意欲を掻き立ててきます・・・

 

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最後にツアーに参加したのは、こちらのラガヴーリン蒸留所です。ラフロイグ蒸留所から車ですぐです。ちなみにここはサントリー傘下ではありません。

 

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ボウモアラフロイグと違い、待合室は狭く、あまり団体での見学を想定していないような感じでした。そういえば、ツアーの申し込みもオンラインシステムがなく、メールで問合せしました。グッズの種類も少なかったです。日本企業が絡んでないと、こんなもんなのかも。

 

また、ツアー中は蒸留所の施設内は写真撮影禁止でした。とはいえ、見学構成はこれまでの蒸留所と同じなので、まぁいいかといった感じ。

 

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ツアーの最後には、これまた試飲させてもらえます。一番右のテイスティンググラスはお土産として持って帰ることが出来ます。

ラガヴーリンはお店で買うとボウモアラフロイグより若干高めなのですが、味的には一番上品だと個人的には思っているウィスキーです。個性が強すぎず弱すぎずで、おすすめです。普段飲む用には買いませんが・・・

 

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ラガヴーリン蒸留所の近くの高台から、蒸留所の全体を見ることが出来ます。なんとも静かな海沿いの場所です。

 

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ラガヴーリン蒸留所のすぐ近くには、アードベッグ蒸留所があります。こちらではツアーは申し込まなかったので中には入っておらず、外から眺めていただけですが、もちろん申し込めば見学可能です。

 

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ボウモアに帰る前に、ポートエレンという町に立ち寄りました。ここはかつて、ポートエレン蒸留所があったのですが、1983年に閉鎖されました。しかしいまでもごく少数のウィスキーが出回っており、恐ろしい値段が付いています。

 

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アイラ島内で町を外れるとろくにレストランもないので、ポートエレンにはご飯を食べるために立ち寄ったのですが、たまたま入ったアイラホテルというところのレストランのご飯がすごーくおいしかったです。味のレベルが他とは1ランクも2ランクも違う感じでした。あとで調べてみたら結構有名なホテルのようでした。ホテルの設備についてはわかりませんが、レストランはとてもおススメです。

 

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そんなこんなで、憧れのアイラ島で蒸留所巡りを終え、帰る日がやって来ました。これがアイラ島での最後の朝焼けです。

 

蒸留所以外に何もないしまぁ1回行ったらもういいかな、と来る前は思っていたのですが、実際来てみると、とてものんびりとした島で、ご飯も美味しいし、蒸留所巡りをせずともここで1週間ぐらいゆっくりしたいと思うほどでした。アイラ島の全ての蒸留所を今回見たわけではないので、割とマジでもう1回行きたいと思ってます。それぐらい気に入ってしまうほどに、魅力を感じる島でした。

 

 

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