さてさて、本格的にサイクリングをスタートです。
フュッセンからハルプレヒまでは、極めて平坦な道で、さくさく進んでいけました。
さっきまで身近に見えていたアルプスの山々が、だんだんと遠くなっていくのを見て、なんだか寂しい気持ちに。
ハルプレヒを超えたあたりから、サイクリングロードが起伏に富む丘になっていき、ちょっとしんどくなってきました。とはいえ、まだ出たばかりなのでなんとか頑張る。
そのまま進んでいると、「え?ここ本当にサイクリングロードなの?」というような山の中を走らされ、道も舗装されていない、所謂ダートでした。
小石をピンピンはねながら進んでいると、目の前に柵が出現(写真撮っておけばよかった)。おい、行き止まりかよー、と思ったものの、どうやら手で開閉できるようなので、こじ開けて直進。その後、牛が放牧されているのを見て、「あぁ、あの柵は、牛の脱出防止用だったのか」と気付く。
サイクリングロードは基本、こういう標識がところどころあり、これを見ながら進路を決めていました。ロマンティック街道のサイクリングロードは、ドイツ自転車協会が定めるD9ルートに相当します(写真中の車輪のマーク)。D9ルートは車道と並走して走ることもあれば、思いっきり離れることもあります。ごく一部の区間では、車道上を走ることもありました。車道の方が直線的なので、サイクリングロードよりこっち走った方がはやいんじゃないの、と思いがちですが、車道は当然車がビュンビュン走っているので危険です。 ちゃんとサイクリングロードを走りましょう。
この標識によれば、とりあえず午前中の目的地であるヴィース教会まですぐですが、そのままいくとシュタインガーデンをスルーすることになるので、いったんシュタインガーデンに行くことに。が、シュタインガーデンにはたいしたものはなかったので、再び起伏のある丘を登り降りして、そのままヴィース教会へ。
そうこうしているうちに、ヴィース教会に到着。周りには街もない、ド田舎に立つ小さな教会です。
この日は日曜だったため、午前中はミサが行われており、観光として内部見学できるのは午後1時からでした。
というわけで、すぐ近くにあるレストランで、それまでゆっくりビールを飲んで待っていました。 疲れた体にビールがしみわたって、ヤバイぐらいにうまい。。。
ドイツ料理をいただきながら、これまたがっつりビールを飲んでご満悦。そうこうしているうちに、時間になりましたので、教会の中へ。
ヴィース教会は世界遺産であり、ロココ様式の内装が大変綺麗です。また、天井画も素晴らしいです。祭壇にあるキリスト像は、涙を流したという奇跡が伝えられています。
さて、ビールを飲んですっかり足取りが重くなってしまいましたが、この日はまだはるか先にあるランツベルクという街まで行く予定をしているので、あまりチンタラしていられません。
ヴィース教会を後にし、その後、ヴィルトシュタイク→ロッテンブーフ→パイティングと移動。この区間も起伏がそこそこあり、初日から嫌な気持ちに。ショーンガウを超えたあたりにもまた坂があり、結構フラフラになる。
ロマンティック街道沿いには定期的にこのような看板があり、なぜかはよくわかりませんが、日本語表記がされています。うーん、なぜだ?
そうして、ただひたすら走っていると、さっきまであんなに晴れていた空が、いつの間にか曇ってきていることに気が付きました。まぁ、しかし特に気にするでもなく、ただ自転車をこぎ続ける。
が、ランツベルクまであと数㎞といったところで、なんだか後輪の感触がおかしいことに気が付きました。
あ、パンクしとる!
「あんな山道走らせるからだろ、ダボがよ~」、とブツブツ独り言を言いながら、後輪をはずしてパンク修理を開始。これだけならまだよかったのに、
すると同時に、雷を伴った突然の豪雨!!
(まさにバケツをひっくり返したかのような)
バカタレが。
なるほど、出発前にあらわれた黒猫は、これを示唆していたのかと。
しかも困ったことに、どこかに避難しようにも、周りは建物一つないだだっ広い平野。
幸いにも、ミニトンネルがあったので、そこまで移動して雨除け。そして、パンクを修理している時に気が付いたのですが、タイヤに思いっきり亀裂が入っていました。
確かにこのタイヤ、買ってから5年間一度も交換したことなくて、結構ツルツルになっていたのです。いや、出発前に交換しとくべきだったなぁと反省。
ずぶ濡れになってランツベルクに着いた後は、疲労で倒れこむように寝ました。とりあえず、明日の朝はバイクショップでメンテを頼もう。
とまぁ、初日から散々な目に会い、この自転車旅は完遂出来るのか?という不安に駆られることになりました。
1日目の走行距離、約87㎞。
(続く)
↓応援(クリック)よろしくお願いいたします。