そもそも何故いきなり短期の休日を利用してスイスに行こうと思ったかというと、それはどうしてもマッターホルンを生で見たかったからなのです。冬に入ると機会は厳しくなりますし、どうしてもその前に行っておきたいなぁと。
しかし、山の天気は変わりやすいとか言いますように、山岳エリアの天気はなかなか予想が難しい。曇っていると恐らく山は全く見えないでしょう。ある程度天気予報で傾向を確かめつつも、最終的にはマッターホルンを拝めるかどうかは運になるのを覚悟しつつ行動しました。
晴れるのか、どんより曇ってしまうのか、自分のトラベラーとしての器が試される場面と言えましょう。
日も昇らない早朝から、ベルンからフィスプ(Visp)という駅まで移動し、フィスプからツェルマット(Zermatt)までさらにローカル電車で移動します。
ツェルマットは標高1620mに位置する町ですので、電車は坂道をどんどん登っていきます。
ツェルマットに着いたら、駅のすぐ前にある登山電車に乗ってゴルナーグラート(Gornergrat)という場所を目指します。ゴルナーグラートはマッターホルンを眺めるうえで一番有名な展望台になります。
ゴルナーグラートまで電車で再び移動。きつい傾斜の坂を登っていきます。この登山電車、結構なお値段で、往復で1万円ぐらいします。これで何も見えんかったら、涙もんやでぇ。。。
そんなこんなで、最終駅であるゴルナーグラート駅に到着。Open air型の駅です。
さて、マッターホルンは拝むことが出来るのでしょうか・・・
見渡す限り完璧な青空。その青い空に映えるマッターホルン。私の読みは完璧だった。これからは太陽王を名乗ろう。
(まぁ快晴なのは向かう途中からわかっていましたし、実はツェルマット駅前からもマッターホルンはチラリと見えており、登山列車の進行方向右手にずっと雲一つかかっていないマッターホルンが見えてはいたわけですが。。。)
駅前からちょっと上がったところには建物がありますが、こちらはホテルになっています。こんな所に泊まって夜空を眺めれば、さぞかし星空は綺麗でしょうなぁ。
さて、あちらには何があるのでしょうか。
というわけでスタスタと歩いて登ってみました。ホテルの前には標高3089mを示す看板が。
電車で標高1620mから一気に3089mまで登ってきたせいか、ちょっと早歩きしただけで頭がクラりとしました。さすが高所、空気が薄い。
ホテルの横を通過してさらにちょっと登ると、このような展望台があります。奥に見えているのは、スイス最高峰のモンテローザです。
モンテローザ全景。左側に流れるのがゴルナー氷河で、右側がグレンツ氷河になります。
全体が巨大なせいか距離感がつかみにくく、とても近くにあるように見え、なんだかすぐ頂上まで登りに行けそうな気がしてきます。実際は相当距離があるわけですが。
ゴルナーグラート展望台周辺をうろちょろした後は、マッターホルンを眺めながらハイキング。坂道を下っていきます。
登山電車は自転車の乗り入れも可能で、ゴルナーグラート展望台からマウンテンバイクで駆け下りていく団体がいました。
かなり傾斜があり、道もほとんど整備されていないのですが、まぁこういうところを楽しめるのはさすがこっちの人だなという感じ。
ゴルナーグラートから40分ぐらい歩いて降りると、水たまりのようなものが見えました。
こちらはリッフェル湖といい、湖になっております。水生生物(魚とか)も見られましたので、一応ただの水たまりではないようです。
リッフェル湖は、このようにマッターホルンが水面に綺麗に映し出されることで有名です。いわゆる、逆さマッターホルンというやつです。あまりに綺麗なので、しばらく岩に腰掛けながらぼーっとしちゃいました。
上の湖からすこし下ったところに、もう一つ湖がありました。こちらで撮った写真も結構きれいに撮れましたので掲載しておきます。うーん、これ絵ハガキにして売れるんちゃうか。
とまぁ好天に恵まれたおかげで、美しいマッターホルンを眺めながらハイキングという社会の上流階級の人々がおくるような時間を過ごすことが出来ました。現実は暇と金を持て余した、ただのニート予備軍ですが。。。
もとから快晴なのは午前中だけだろうと予想していたので、その間にいろいろ写真は撮り終えました。実際午後になると、このようにマッターホルンは雲に包まれてきました。これはこれで雰囲気がありますが。
マッターホルンを十分目に焼き付けた後、電車でツェルマットまで下りました。はー、日帰りはもったいないなぁ。。。
ちなみにこちらはツェルマットの町です。ホテルだらけで、登山者とかスキー客のための保養地ですね。
ツェルマットから行ける展望台はゴルナーグラートだけではなく、他にもあります。が、今回は時間の都合上、それらを選ぶことはできませんでした。また来る機会があれば、ツェルマットに滞在してもう少し他を散策したいものです。そしてあわよくば、マッターホルンに登ってみたりなんかも(途中まで)。
(続く)